外貨預金の意外な運用術 金利と手数料をお得にする方法
インフォシーク / 2015年2月18日 13時0分
外貨預金といえば、気軽にできる資産運用として人気が高く、株やFXなどの投資とは違って安全というイメージがあります。
特に若い女性の多くが外貨預金を行っており、旅行先に海外を選択した際に、外貨預金を行うキッカケとなることも多いようですが、30歳以下の女性では3人に1人が外貨預金を行っているというデータもあります。
日本の金利は低いため、預けているだけで3%以上の利子(金利)のつく通貨をはじめ、外貨預金は魅力的のようです。
今回は、そんな外貨預金についてお話していきたいと思います
一般的に安全なイメージがありますが、本当に堅実な資産運用なのでしょうか。そして、どのような時に外貨預金をすれば良いのでしょうか。ポイントを押さえながら解説してゆきます。
◆押さえておきたい外貨預金のポイント
・外貨への両替タイミング
・投資する通貨の選択
・外貨預金の手数料
■外貨への両替タイミング
まず、『外貨預金を行うタイミング』についてです。いつが一番いいの?というと、今現在ということになります。その理由は、為替が円安傾向だからです。なぜ円安の時期が良いのかというと、外貨預金は「外国の通貨」に「両替して預金」するものですから、将来的に預け入れた時よりも外国の通貨の価値が上がっていないといけません。
2010年からドル円は約40円ほど円安に動いており、昨年の2月と比較しても103円から120円まで17円もの円安となっています。アベノミクスが始まった2012年秋以降、為替はずっと円安で動いているのです。
例えば、昨年から100万円をドルで外貨預金をしていると約17万円の利益が得られたことになります。つまり、円安の時期に外貨預金をしていれば為替差益という利益が得られることとなるのです。
逆に言えば、円の価値はどんどん低くなっているので、外貨を持っていないと損をしてしまうことになります。2013年に円はドルに対して約20%ほど安くなりましたので、円だけで資産を持っていると、実質20%も損をしてしまったということになります。実際に、輸入品の価格が上がったり、海外旅行が高くなったりと、日常生活と連動していますよね。
現在のアメリカの景気はとても良いので、今後も為替は円安方向へ動くという予想が多く、外貨預金をするメリットは続きそうですね。
■投資する通貨の選択
では、どの通貨に投資すれば良いのでしょうか。外貨預金は投資なので絶対はでありませんが、一般的には「預金する国の景気が良い時・その国の金利が上昇している時・高金利の通貨」が良いといわれています。
基本的に景気の良い国の通貨は安定していますし、金利の高い通貨が人気が出ることは自然ですよね。
2015年2月現在、取引が安定している通貨の中で、「景気が良い国」、「金利が高い国」、「金利を上昇させる」といわれている国の通貨は以下の3カ国です。
・アメリカ 2015年に利上げの見通し
・イギリス 2015年後半から2016年に利上げの見通し
・ニュージーランド 現在の金利は3.5%
また、オーストラリアも金利が2.25%ありニュージーランドドルよりも安定しているために外貨預金として人気があります。南アフリカランドも金利が5.75%あり経済はやや不安定ですが、高金利なので人気があります。
上に挙げた中でも、特にアメリカドルは世界の基軸通貨ですし、株式市場もリーマンショック後の高値を更新し続けています。そして、多くのエコノミストが2015年内の利上げを予想していることもあり、やはり外貨預金としてオススメとなります。また、ニュージーランドドルは3.5%という先進国では一番の高金利です。
日本では、100万円を預けたところでほとんど金利はつきませんが、ニュージーランドドルを持っていると年間3万5千円の金利が付くのです。
■外貨預金の手数料
外貨預金で気を付けてなければならないことに手数料があります。
まずは、下の表を見て下さい。

これは大手銀行とFX会社の外貨預金を行う際の手数料と、外貨の買いの値段(円貨→外貨)と売りの値段(外貨→円貨)を比較したものです。
【外貨預金の場合】
例えば、ドルを買いたい場合は、118.85円で買うことができ、売りたい場合は、117.35円で売ることができます。そして、さらに手数料が25銭必要になります。買値と売値の差は50銭ありますので、円からドルに預金する場合に必要な手数料はこの50銭と手数料25銭の計75銭となります。
これは、全く値段が動かない場合は、円からドルへ両替し、さらに円に両替をすると、50銭ずつ手数料が掛かるということを意味します。つまり、外貨預金をしてそのお金をおろすと1円25銭分(米ドル買い50銭+手数料25銭+日本円に両替50銭)の損することになるのです。1ドルの外貨預金を行う人はいませんが、仮に1,000ドル(約12万円)外貨預金をすれば、1,250円の損してしまうことになります。両替しただけで、資金の約1%が無くなってしまうというのは大きな問題ではないでしょうか。しかし、一方でFXは0.3銭という破格の手数料です。(手数料はFX業者により異なります)なんと銀行の416分の1(1円25銭÷0.3銭)なのです。10万円を預金しても掛かる手数料は往復で0.1%足らず。つまり約6円です。FXを使って外貨預金を行えば、銀行と比べると驚くほど安く、しかもパソコンやスマートフォンがあればいつでも好きな時に自分のタイミング売買が行えます。
では、今度は金利で比較してみましょう。先ほどの銀行の外貨預金の金利とFX会社の金利表です。

(外貨預金は3万米ドル相当未満)
比較してみると、外貨預金もFXも実際の金利とは異なることが分かります。外貨預金の方では、先ほど高金利通貨と説明したニュージーランドドルの1年定期預金でも2.00%しかもらえないのです。実際のニュージーランドの金利は3.50%あるにもかかわらずです。(2015年2月時点)
一方、FXの方は外貨預金よりも高い金利となっています。
FXには、スワップ金利と呼ばれる金利があります。これは、例えば低金利の日本円(0.1%)と高金利のニュージーランドドル(3.5%)の金利差は3.4%(3.5%‐0.1%)です。つまり、日本円を売って、ニュージーランドドルを買えば、1年間で3.4%の金利収入を得られることができます。これがFXで外貨預金をする際の金利ということになります。
しかも、このスワップ金利には外貨預金にはない魅力があります。なんと1年間預けなくても、1年分の金利を365分割して毎日もらえるのです。
例えば、FXでニュージーランドドルを買えば、毎日約85円のスワップ金利がもらえます。1年にすると、31,025円です。外貨預金の場合は、途中解約ができないことも多いですし、仮にできた場合は金利をもらうことができない場合がほとんどです。金利の面を見てもFXの方がお得だということが分かりますね。
外貨預金を行うなら、FXでスマートに運用してみてはいかがでしょうか?
この原稿は、金融投資情報サイト『みんなの株式』(みんかぶ)より提供頂きました。
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