黒船ガール×路線バス:CITYSCAPE vol.7 (2/4)

INLIFE~あなたと保険を繋げるメディア~ / 2017年9月22日 9時0分

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黒船ガール×路線バス:CITYSCAPE vol.7 (2/4)

黒船ガール×路線バス:CITYSCAPE vol.7 (1/4) https://insurance.rakuten.co.jp/inlife/fun/cityscape-20170915/

11:50 │ 南長崎二丁目/夢すまう処



/MINAMINAGASAKI-NICHÔME



池袋から南西に、椎名町方面へ。

腐女子のサンクチュアリから、今度は昭和漫画のサンクチュアリへ、バスは行く。



目的地は、東京都豊島区南長崎三丁目、昔の住所で豊島区椎名町五丁目2253番地にあったトキワ荘跡地。

言わずと知れたトキワ荘とは、手塚治虫やコンビだった頃の藤子不二雄、赤塚不二夫に石ノ森章太郎など、日本を代表する著名な漫画アーティストが住んでいたことで有名な木造アパート。
藤子不二雄Aの名作『まんが道』では、トキワ荘を舞台に、皆が仕事に邁進する姿や野望を共有し友情を育む様子などが詳細に描かれるなど、漫画好きにとっては思い入れの強い聖地的スポットである。




ということで、サブリナに質問。



「手塚治虫って知ってる?」

―――知ってます!ジャングル大帝のアニメ、トルコで放送してたの観てましたよ。面白いですよね。

「じゃあ、ドラえもんとか、天才バカボンは?」

―――もちろん!どっちも観たことあります!

「今から行くところ、そういう有名な漫画を描いてた先生たちが一緒に住んでたアパートなんだよ」

―――それスゴい!エキサイティングですね!





やがて、バスは南長崎二丁目に到着。

そこからテクテクと歩を進める。



サブリナ


入り組んだ路地を歩くこと数分、お目当ての地が見えてきた。




近付いてみると、そこには現在印刷会社があり、敷地内に“トキワ荘跡地”と銘打った記念石碑が建てられていた。
石碑横にあるトキワ荘2階の見取り図から、どの位置にどの漫画家が住んでいたのかがよく分かる。


トキワ荘の記念石碑
アパート跡地にはトキワ荘の記念石碑



「こういう共同生活ってどう思う?」

―――私も、今は外国人が集うシェアハウスで暮らしてますけど、励まし合える仲間がいるっていうのは、とってもいいことですよ。



そう言って、にかっと笑うサブリナ。

ここに、夢追い人の烈度みたいなものが、なんとなく垣間見えた。






続いて訪れたのは、トキワ荘跡地からすぐの中華料理屋『松葉』。


松葉


トキワ荘の面々がこよなく愛したラーメンが味わえるお店で、藤子不二雄漫画のキャラクターである“ラーメン大好き小池さん”のモデルとなったアニメーション作家の鈴木伸一氏も、ここでラーメンをよく食べていたそう。

昔ながらの渋味がある店内には、藤子不二雄Aをはじめ大御所漫画家たちのサインが所狭しと並べられていて、漫画好きにはたまらないコンディション。



イチオシを店主に聞くと、ラーメンライス、と一言。

なるほど、それは今も昔も、金のない若者の胃袋を満たす定番応援メニューである。


ラーメンライス


待つこと数分、運ばれてきたのは醤油ベースの中太麺で、玉子、チャーシュー、ワカメ、メンマ、ネギがトッピングされた、割とオーソドックスなタイプ。




早速サブリナがラーメンをすする。


サブリナ


―――うん!あっさりしてて美味しいね!

「たしか、トルコでは、麺をすするのって行儀悪い行為なんだよね?」

―――そうそう。昔は、音立てて食べてたら、よくパパに怒られた。でも、日本では蕎麦とかもすすった方がいいって聞きましたね。

「そうだね、蕎麦は音を立ててすするのが粋な行為だって、江戸時代から言われてる」

―――面白い伝統ですよね!私、そういう日本の伝統が大好きで、和のモノに興味があるんです!着物とか浴衣とか。特に江戸時代。




伸びやかな知的好奇心に感心しながら、もう少し掘り下げて聞いてみると、好きな音楽は、メタルにK-POPにJ-POP。
特技は、ベリーダンスに盆踊りに阿波踊り。
さらに茶道も嗜んでいるなど、その趣味の度合いと引き出しの多さに、やや圧倒される昼下がり。


サブリナ


松葉を出た後は、これまた、南長崎花崎公園に建てられた”トキワ荘のヒーローたち”という石碑を拝みに参る。

台座部分にはトキワ荘に入居していた10人の漫画家たちの自筆の似顔絵とサインが刻まれ、上部にはトキワ荘のブロンズ模型が鎮座し、半ばポップでフォトジェニックなデザイン性が実に微笑ましい。


トキワ荘のヒーローたち


それから、かつて赤塚不二夫が住んでいた紫雲荘という現存するアパートを尋ね、流れで「豊島区トキワ荘通り お休み処」に入店。


豊島区トキワ荘通り お休み処


ここは、トキワ荘通りの休憩所および案内施設で、観光客用にトキワ荘に住んでいた漫画家たちの作品が閲覧できるようになっていたり、2階にはトキワ荘で暮らしていた漫画家、寺田ヒロオの部屋が再現されていて、当時彼が使っていたと思われる火鉢、ちゃぶ台、古いラジオなどが臨場感たっぷりに置かれてある。



サブリナ
寺田ヒロオ先生の一室を再現



―――インテリアの古い感じがカッコいいね。こういうの大好き。

「畳って、違和感ないの?」

―――全然!むしろ日本文化が好きだから、こういう和っぽい部屋に住みたいくらい!この場所で、面白い漫画がたくさん生まれたんだなと思うと、なんだかパワーもらえる!






さて、そんな調子でディープネスに拍車をかけ、次は“妖怪学の祖”なる人物が生み出した摩訶不思議なオカルトスポットへ向かうとしよう。


サブリナ



麗しのオタクとのクセある旅は、まだまだ続く。






◇写真:鈴木清美
◇構成:前田レイ




SABRINA SAYIN


トルコ出身。中学生の頃にアニメ『美少女戦士セーラームーン』を観て衝撃を受け、高校卒業後の2011年に来日。2015年からはアイドルグループ“恥じらいレスキューJPN”のメンバーとして約2年間活動。その後もモデルや女優として活躍の場を広げている。Journeys in Japan(NHK)、「キシリクリスタル」CMなど出演実績多数。

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