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VRの舞台って凄すぎる…!初めての“観劇体験“を味わえた「Scream Garden」イベントレポートーこの夏を駆け抜けた「スタンミじゃぱん」へのインタビューもお届け

インサイド / 2024年9月21日 19時0分

9月6日、VR SNS『VRChat』内でイベントを主催する「綾女Ayame」さんによるイベント「Scream Garden『グリムの野望 ~骸の王~』」が開催されました。当日は配信者の「スタンミじゃぱん(以下、スタンミ)」さんがその模様を配信していたほか、多くのメディアや一般参加者の方が集まっていました。


今回、スタンミさんからの「たくさんの人に参加してほしい」とのお誘いを受け、インサイド編集部からも参加が叶いました。本稿でイベントを知った方はもちろん、配信で見ていた方にも、VRでの舞台体験がどのようなものだったのかをお届けします。いや、本当に…VRってすごい!


◆相手はただのキャストじゃない…目の前に“悪魔“がいると思わせるロールプレイがすごい!


早速インスタンスへと入ってみると、目の前は真っ暗な森と怪しげな音楽。ライブイベントと聞き、楽しげな雰囲気を想像していた筆者の背中から少しだけ冷や汗が流れます。


今回、参加者はこの「ハロウィン」の世界へと迷い込んだ人間とのこと。アバターを小さなゴーストに変えて、この世界を楽しみます。


観客が続々と集まるなか、最初のレクチャーがスタート。主催の綾女さんが観劇のための設定方法を教える最中、ある一人の男が乱入してきました。その男の名前は「グリム」。どうやら綾女さんをはじめ、この屋敷に住まう「闇の一族」内のメンバーとは関係が悪い様子で、なんだか言い争っています。


人数が多いので表示を制限していますが、この菱形もすべて参加者

通常の舞台ならイベントホール前でのトラブルのようなものでまさに異常事態ですが、ここは「Scream Garden」。


そう、もうロールプレイ(RP)は始まっているのです。


関係が悪いとはいえ、パパと呼ばれる一族の主「ヴァイル」とは親しげな雰囲気。裏表があり、偉い人には逆らえないのでしょうか。そんな一悶着がありつつも、順番に舞台前の待機場所へと誘導されます。


次に通されたのは、数人がけのソファ。ここで、改めて出演キャストが巡回し自己紹介へ訪れます。今回は少しだけお話する時間があったため、この世界について色々と聞くことができました。



豪華な衣装を身に着けたキャストの皆さん


聞けば、どうやらここに住む一部の悪魔は人間の世界に度々訪れているそう……そのうえ、訪れる度に各地の食に舌鼓をうっているのだとか。世界各地を巡る中で美味しかった料理をいろいろと教えてもらいました。


人間であるはずの筆者が悪魔の人たちに人間の世界を教えてもらう。中々におかしな状況ですが、こんな話をしっかりと聞いて世界に入り込めるのは本当に『VRChat』ならではのこと。特に推しキャストがなど出来たりすれば、楽しすぎて通ってしまいそうです。


◆攻撃が体を貫通!?逃げたり動いたり…VRだからこその“動ける”臨場感がすごい!


自己紹介が終わるといよいよ舞台の幕が上がります。すっかりキャストの方々と話し込んでしまったなか、突如鳴り響いた大きな雷。舞台へと向かうと、先ほど不穏な動きをしていたグリムを中心に、ヴィランとなった彼と闇の一族との戦いが始まります。


舞台では、暗転や舞台上の大道具など演劇的な演出はもちろんですが、現実では実現が難しそうなVRならではなものも。


それを特に感じられたのが、物語中盤に現れたこの巨大な魔法陣のギミックです。「危ない!」とキャストの声が聞こえるのと同時に、前方の魔法陣が赤く光り、嫌な予兆を感じさせます。


放たれた攻撃を避けるため、中央に集まった観客を前に舞台から降りてきたヴァイルとグリムとの激しい戦いが繰り広げられます。


驚くのはその舞台を見上げた先にはグリムが生み出した大きな骸骨。こちらをじっと見つめて見つめており、今にも襲われそうな雰囲気です。


この大きな骸骨は、ただそこに存在するわけではありません。雷などの攻撃が骸骨がから繰り出されるさまは圧巻。しっかりと舞台のうちのひとつとして機能しています。ここでなら何でも生み出せるという、『VRChat』の自由さがありました。


観客もそばにいるので、「皆で見ている感」のある体験もVRならでは

そんな自由さは、舞台終了後に行われたライブでより発揮されます。ここでは、キャストとしても紹介された「やまみー/Yamamii」さんによる音楽ライブが実施。


本ステージのために作られたという楽曲「Scream Garden」では、ハロウィンの世界を感じさせるエフェクトがバンバン押し寄せてきて、先程の舞台とはまた違った楽しさ。現実のライブでも炎やスモーク、ライティングなどは音楽を盛り上がるためのギミックとして重要ですが、ここでのライブはそれを「より拡張したもの」というイメージです。


実際、ステージ上から湧き出るエフェクトや視界をジャックするような演出は、決して現実では味わえないもので「やまみー」さんのパフォーマンスを盛り上げるものになっていました。





今回、筆者はVR機器を使用してイベントに参加。ですが『VRChat』はVR機器がなくとも、PCのみのデスクトップモードでも参加が可能です。


また今回の「Scream Garden」や主催の「綾女ayame」さんは、このほかにもさまざまなRPイベントを開催しています。VR機器があったほうが没入感を感じられるのは間違いありませんが、コミュニケーションツールとしての側面も大きい『VRChat』では本稿でも紹介したキャストの方とのやりとりなども魅力のひとつ。


筆者も『VRChat』はスタンミさんの配信を見てはじめたくち。そんな初心者でも非常に楽しめた本イベントは、ベテランのVRChatterに丁寧に誘導してもらえたため、この世界の導入のひとつとしてとても最適かもしれません。VR機器をお持ちの方も、お持ちでない方もぜひ参加してみてはいかがでしょうか。




  • 次ページ 夏の『VRChat』を満喫した配信者「スタンミじゃぱん」にインタビュー!その魅力や、これからについて聞きました。




そして今回、「Scream Garden」での体験配信も実施した「スタンミじゃぱん(以下、スタンミ)」さんにインタビューを実施。この夏に継続して遊んだ『VRChat』の魅力や反響、そしてこれからについて聞きました。


◆スタンミが語る『VRChat』の世界…配信に乗らない「青春」感


ーー7月頃から『VRChat』の配信をはじめられてYouTubeの急上昇1位に入るなど、非常に人気を集めています。以前、にじさんじ・叶さんが気になる人としてスタンミさんの名前を挙げられていましたが、実際に身の回りでの反響はいかがでしたか?


やっぱり、今日(インタビュー日:9月13日)まさに「金曜日のメタバース」っていうテレビ番組が地上波で放送されるんですが、いろんなきっかけに繋がったのかなと思っています。


ただ『VRChat』の企画ではちょっとだけ俺のモットーに反してしまった部分があって(笑)。すこし戦略的に行き過ぎたなと反省してます。


ーー戦略的に…ですか?


昨日の「神父配信」もそうなんですが、企画の一個一個がめちゃめちゃ時間かかるんです。「神父配信」だと、多分打ち合わせの時間やワールド制作、リハーサルの時間も全部合わせて15時間位かかってたので。


楽しさが100%、戦略的なところが100%があったとして、楽しいのはずっと100%あるんですけど、戦略のパーセンテージは落としてもう少し流れに身を任せてみたいなとは思っています。


もちろん『VRChat』は楽しいので、そういったところを全部取っ払って流れに身を任せてみようかなと思っています。


ーー『VRChat』は「VRがないと楽しめない」と思っている人が多いと思います。もちろんそういった側面もあると思いますが、スタンミさんが思う『VRChat』の魅力はどこにあるでしょうか?


やっぱりコミュニケーションツールなんで、体験もそうなんですけど、 やっぱり青春が戻ってくるみたいな感覚があって、そこがめちゃめちゃ『VRChat』の強みかなと思います。


ーーなるほど。『VRChat』の動画を楽しむ視聴者の方には、そういった青春の部分が伝わっているのでしょうか?


ん~視聴者に青春感が伝わっているかというのはちょっと怪しくて、やっぱり体験をしている側じゃないとそれは感じられないことなんですよね。


視聴者として楽しんでいる面っていうのは、コミュニケーションの部分にあって。外配信と通じるものがあるってよく言ってるんですけど、はじめましての人への距離感の詰め方から感じるスリルみたいなところが面白いと思ってもらえてるのかなと。


相手とのコミュニケーションが弾む場面や、『VRChat』の濃い人に人たちに俺がズカズカ色んなことを聞いていくってのが見ていて楽しいのかなと思います。


ーー確かに、そこはとってもスタンミさんらしさを感じます。


『VRChat』って可哀想なキャラとかがいるじゃないですか、おどおどしてる子がいたりして。そういう子がいたとき、俺は「大丈夫だよ」って言うよりもいじめたくなるんですよね。


まさに「トコロバ」もそうですよね。普通だったら結構謎めいているんで。あいつも実際話していたんですけど、ロールプレイして「NAGiSA(一対一で会話する交流系ワールド)」に入ってて3,4割の人には無視されたり、会話も弾まなかったりみたいな感じだったらしいんですよ。


ーーえ、そうだったんですね。


でも何か……こいつは殴ったほうが面白くなるなと、多分音が鳴るなぁと思って殴って。


もちろん距離感ってのもあるんですけどね。その人がどういう性質なのかなっていう部分はこれまで外配信もやってきて何となく分かってはいるので。


今後もそういった人を見かけたら、基本的に殴っていこうかなっていう。『VRChat』って殴ったほうがいい音が出る人も多いんで、殴ります。


ーーこれまで、『VRChat』のさまざまな世界を体験してきたかと思います。「Scream Garden」でもそんな「創造を受け入れる幅」というものを強く感じました。配信者としてはもちろん、俳優やモデルなどさまざま活躍されているスタンミさんは、今後『VRChat』の世界でどのような方向を目指されていくのでしょうか?


これから、色々なイベントを開いていきたいなとは思っています。神父配信をベースに、もうちょっとカロリー抑えめなやつをたくさん出来たらなっていうので。キャストさんにお願いしてやってみたくて。


今考えているのが、カフェというよりかはアトラクションなんですが、接客イベント「人生最高の瞬間」というのをやりたいんですよね。


それって『VRChat』でしかなし得ない技で、例えば体育館倉庫裏で告白される瞬間だったり、卒業式で第2ボタンが欲しい女の子のシチュエーションだったり。そういったシチュエーションを一個一個作って、そのシチュエーションにキャストさんがRPをしてぐるぐる接客をするっていうイベントも作りたいですね。


ーーそれは自身がステージに立つというよりは、イベントの主催者としてということでしょうか?


そうですね。神父のときは僕しかやっていなかったので、キャストさんにお願いして開いてみたいってのはぶっちゃけあります。この世界で出会った面白い奴らに声をかけて「この日、空いていたらキャストやってくれ」とお願いしてみたくって。


もちろん、それに限らずイベントを開ければとは思っています。色んなことを体験して、色んなことを感じて、そうすると自分の「やりたい」が出てくるっていうのがこの世界の循環だと思うので。僕もその循環に乗りたいですね。



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