自分を引き上げてくれるコミュニティに所属しよう/グロービス 経営大学院
INSIGHT NOW! / 2020年8月11日 7時0分
グロービス 経営大学院 /
これからの時代、ビジネスにおける、ネットワークやコミュニティの重要性はますます高くなっています。
しかし、コミュニティが大事だと言って、手あたり次第コミュニティに所属しようとしたり、現在所属しているコミュニティがあるから安心、となってはいけません。
私たちの思考や考え方は、所属するコミュニティによって、大きく影響されるからです。
なので、ビジネスや自身のキャリアに良い影響を与えたいのなら、「自分を引き上げてくれるコミュニティか」をしっかりと見極めなければなりません。
思考はコミュニティに影響される
たとえば、職場のコミュニティの中でも、活躍している人達が属しているコミュニティと、少し残念な人達のコミュニティがあると思います。
それぞれのコミュニティによって、ふだんからの会話や話題に上がる事柄も大きく異なってきます。
そして、私たちは思っている以上に、所属するコミュニティの影響を受けます。
会社に対して愚痴ばかり言っているコミュニティに属していると、ネガティブな思考になっていきますし、同じく会社に不満があったとしても自分たちで何とか良い環境をつくろうと前向きに考えているコミュニティだと、ポジティブな思考になっていきます。
昔はポジティブな性格だったのに、最近はネガティブ思考になっているという方は、もしかしたら所属するコミュニティに影響を受けている可能性もあります。
心当たりのある方は、一度、コミュニティの見直しをした方がよいかもしれません。
良いコミュニティの3つのポイント
自分を引き上げてくれ、ポジティブな影響を与えてくれるコミュニティの条件は、3つあります。
- ①自分と価値観が合致していること
- ②ポジティブな場であること
- ③新たな気付きをもたらしてくれる場であること
まずは、これら3つの軸で、現在自分が所属しているコミュニティを評価してみてください。
当てはまるコミュニティがない場合は、社内だけでなく社外も含め、新たに探してみましょう。
この3つの条件に当てはまらないけど、何らかの事情で抜けられないコミュニティの場合は、最低限の付き合いにとどめたり、付き合いに割く時間配分を見直してみるのも1つの手です。
良いコミュニティの探し方
社外で探す場合は、自分が歩みたいキャリアに近そうな価値観を持つ人が集まっている、「学びの領域」から探すのがおすすめです。
なぜなら、前向きで意欲のある方が集まっている可能性が高いからです。
最近は、ビジネスパーソンの学び直しの重要性が高まっていることもあり、様々なカンファレンスやセミナー、勉強会が開催されています。
リアルな場以外にも、オンラインサロンといった、オンライン上のコミュニティもあります。
私が勤務しているグロービス経営大学院でも、受講生同士が自主的にコミュニティを作っているケースを多く見かけます。
一緒のクラスになった人達は、その後何年もの付き合いになっていたり、中には、一緒に起業したり、ビジネスコンテストに参加する方達もいます。
もちろん、社外だけでなく、社内でもコミュニティは作れます。
少し意識を向けて、周囲の人に「こんなことしたいんだけど誰か知らない?」というような言葉をかけるだけで、価値観の近い人に引き合わせてくれる可能性があります。
未来のキャリアにもつながる
良いつながりは、思ってもみなかったようなキャリアの機会を与えてくれる可能性もあります。
米国の社会学者、マーク・グラノヴェッターによる、「The Strength of Weak Ties(弱い紐帯の強み)」という説があります。
この研究では、「弱いつながりの方が転職には有用である」ことを実証しています。
新たなキャリアを得た人を対象に調査をした結果、転職先の情報をもたらしたのは、家族や友人など身近な人ではなく、ちょっとした知り合いぐらいの人からの場合が多かったそうです。
これは、私自身も実体験としてあります。
私は20年ほど前に、現職のグロービス経営大学院に転職したのですが、転職のきっかけは、前職の社長室長の「グロービスで勉強してみたら?」の一言でした。
その方は、直属の上司ではないものの、いろいろと普段から気にかけてくださり、社内で非常に尊敬していた方でした。
まさか私がグロービスに転職をするとは思ってもみなかったでしょうが(笑)。
思いがけない出会いやきっかけが、自分のキャリアや人生を変えることがあります。
ぜひ内に閉じず、積極的につながりを作っていってみてください。
まとめ
どのような出会いやきっかけが、キャリアにつながるかは分かりません。
しかし、積極的に行動した方がつながる可能性は高まりますよね。
ぜひコミュニティやネットワークの幅を広げる努力を意図的にしてみてください。
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