「はやぶさ2」とともに打ち上げられる探査機「PROCYON」、42年ぶりジオコロナ全体の撮影に挑戦

インターネットコム / 2014年12月3日 14時40分

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「はやぶさ2」とともに打ち上げられる深宇宙探査機「PROCYON」、42年ぶりジオコロナ全体の撮影に挑戦

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が本日13時22分04秒に種子島宇宙センターから H-IIA ロケット26号機「H-IIA・F26」で小惑星探査機「はやぶさ2(Hayabusa2)」を打ち上げる。この H-IIA ロケットは打上げ能力に余裕があることから、小型副ペイロードを使って小型副衛星3基の軌道投入も合わせて行うが、そのなかには、アポロ16号以来42年ぶりとなる“ジオコロナ”全体の撮影に挑戦する超小型深宇宙探査機「PROCYON(プロキオン)」が含まれている。

ジオコロナとは、地球の周りを覆う水素で形成された層。地球から数万km の範囲まで広がっており、全体像を捉えるには地球から遠く離れる必要がある。1972年にアポロ16号で撮影されたことがあり、今回 PROCYON が成功すれば42年ぶりの科学的快挙となる。しかも、アポロ16号と違って継続的な観測が行えるため、時間的な変動を捉えられることの意義は大きい。

PROCYON からジオコロナの撮影に使われるのは、JAXA と東京大学、立教大学が共同開発した望遠鏡「Lyman Alpha Imaging Camera(LAICA:ライカ)」。特に、望遠鏡の設計/組み立てから、ロケット発射の衝撃や探査機内で想定される温度変化に対する耐久性を確認する実験までの作業を、立教大学理学部の亀田研究室の学生が中心になって行った。宇宙で望遠鏡を使うために必要となる特殊な接着技術も、立教大学の実験室で開発した。

LAICA を搭載する探査機 PROCYON の概要は以下の通り。かっこ内は主要開発組織。

【PROCYON(東京大学/JAXA)】
・目的1:50kg 級超小型深宇宙探査機バス技術の実証
・目的2:高効率 X 帯パワーアンプによる通信、超近接フライバイ撮像技術等の深宇宙探査技術の実証
・サイズ:約63×55×55cm
・質量:約 59kg

また、小型副ペイロードに搭載して打ち上げられる残り2基の衛星は以下の通り。

【しんえん2(九州工業大学)】
・目的1:熱可塑性 CFRP による宇宙機の製作と宇宙利用実証
・目的2:遠距離における地球−宇宙機間の相互通信
・サイズ:約47.5×49×49cm
・質量:約 15kg

【ARTSAT2-DESPATCH(多摩美術大学)】
・目的1:ソーシャルネットワークを用いたテレメトリ共同受信
・目的2:宇宙生成詩の創作
・目的3:深宇宙彫刻の実現
・サイズ:約50×50×50cm
・質量:約 30kg

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