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IGZOのその先へ!シャープが直射日光下でも見やすいディスプレイを2017年頃にも投入【デジ通】

ITライフハック / 2014年9月22日 13時0分

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シャープが「MEMS-IGZOディスプレイ」に関する説明会を開催した。「MEMS-IGZOディスプレイ」とは、シャープのIGZOディスプレイをベースにし、クアルコム傘下の「Pixtronix」と共同で開発中の新しいディスプレイ技術だ。従来のディスプレイと比較し、低消費電力、耐環境性能、高い色純度が特徴で、2017年頃までに量産化と市場への製品投入を目指している。

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MEMSディスプレイーの表示原理だが、LEDのバックライトをRGBで順次点灯させ、画素毎に用意されたMEMSシャッターを高速で開閉させることで色や階調を表現する。この「MEMS」とは、Micro Electro Mechanical Systemsの略で、超小型のシャッター開閉テクノロジーである。そしてシャッターの開閉速度は100マイクロ秒なので、人間の目ではシャッターの開閉は認識できないため蛍光灯のようにちらつきを感じることがない。このMEMS駆動用にIGZO-TFT基板を組み合わせている。

従来の液晶ディスプレーと比べると、バックライトの透過量が2~3倍となるため、バックライトの明るさを低くできる結果、消費電力を削減でき、また明るい場所での見やすさを改善できる。色再現性はNTSC比で120%を実現と高い色再現性を実現できる。MEMSシャッターの動きは自由に制御可能で、動画や写真のように高い色再現性が必要な場合は、高速にシャッターを動作させ、文字中心のコンテンツの場合はシャッターの動きを制限して、消費電力を提言するといったことも可能だ。

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現在の液晶ディスプレイの欠点と言えるのが、屋外や使用温度による制限だ。たとえば一般的な液晶は、直射日光下では画面を最大に明るしても、画面が非常に見えにくくなる。説明会では外光相当の明るさの下で、一般的な液晶タブレットの400cd/m2の表示と、MEMS-IGZOの1500cd/m2を比較していた。一般的な液晶タブレットはほとんど画面が見えないが、MEMS-IGZOでは問題なく画面を確認できている。

また、従来の液晶は低い温度や高い温度では、表示できなくなってしまうが、MEMS-IGZOディスプレイであれば-30℃から90℃まで利用できる。このため、従来の液晶では屋外使用や環境が特殊なため利用できなった産業分野でも利用できるようになる。現在も2016年までにサンプル出荷、2017年のスマートフォン等への搭載を目指してシャープ米子工場で開発中だという。日本初の素晴らしいテクノロジーの登場を期待を込めて心待ちにしたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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