クラウド、その先は?「NTT Communications Forum 2014」基調講演レポート

ITライフハック / 2014年10月24日 17時0分

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NTTコミュニケーションズグループ(以下、NTT Comグループ)は2014年10月9 日(木)~10日(金)にザ・プリンス・パークタワー東京にて同グループによるプライベートイベント「NTT Communications Forum 2014」を開催した。

今年は「進化したクラウド」を開催テーマとし、NTT Comグループが現在グローバルかつシームレスに展開しているクラウドサービスやネットワークサービスの展示や、最新のICT 動向や戦略的なICT 活用の講演・セミナーなど、さまざまな各種プログラムを通じ、同グループが利用者の経営課題を解決するために提供中のICT ソリューションを紹介した。

さらに講演の講師として、株式会社セールスフォース・ドットコム取締役社⻑兼COOである川原均氏、本田技研工業株式会社IT本部システムサービス部グローバルマスター管理ブロックブロックリーダーの藤田幹也氏、株式会社DNP情報システム執行役員システム技術本部の本部長である宮本和幸氏らによるクラウド活用事例の講演や、同グループに所属するエバンジェリスト、ICTエキスパートや海外現地法人社員による業界動向を含めたICT ソリューションのセミナーなどを開催した。

■進化したクラウド!NTT コミュニケーションズのグローバルクラウドビジョン2014
基調講演では、NTTコミュニケーションズ代表取締役社長の有馬彰氏が「NTT コミュニケーションズのグローバルクラウドビジョン2014 ~進化したクラウド~」と題して、クラウドを中心にNTT Comグループの最新の取り組みと今後の展開を紹介。

1.ICT市場の動向
現在、企業経営者は業務効率化に加え、経営判断の迅速化や収益の拡大など、経営を支える幅広い分野での効果をICTに期待しているという。日本での企業クラウドの導入は、年々加速している状況だ。ただしコストが安いことに加え、機能/安全性/信頼線も重要視されている。

「今後はIT基盤をリージョン単位やグローバル全体で管理/標準化する動きが加速する」と、有馬氏はITガバナンスのグローバル化について語った。

2.NTTコミュニケーションズのGlobal Cloud Vision
NTT Comグループは2011年10月、“Global Cloud Vision”を発表した。これにより低コストかつ柔軟なICT環境、グローバルレベルで統一されたICT環境、安心安全なICT環境を提供したことで利用者の経営改革に大きく貢献できたという。

“Global Cloud Vision”に基づくシームレスICTソリューションでは、クラウド/コロケーションへの移行を契機に利用者のICT環境を、よりグローバル向きに最適化しているという。とはいえ、NTT Comグループだけでは、海外展開はなかなか難しいため、海外の会社と協力するかたちをとっている。今後、“Global Cloud Vision”実現のために、有力な企業のM&Aを加速するとしている。

“Global Cloud Vision”に基づくシームレスICTソリューション

3.ユーザー事例と外部機関からの評価
大日本印刷株式会社、株式会社DNP情報システムを例にあげて、クラウドを活用した基幹システムを導入したことで、グローバル展開をスピーディーに実現していることを紹介した。伊藤忠商事株式会社では、クラウド型メール/Office365のハブリッド基盤を導入したことで、ワークスタイルの変換を実現した。

また全日本空輸株式会社では、クラウド型音声基盤を全世界で導入し、ワークスタイル変革/コスト削減を実現した。

本田技研工業株式会社では、クラウド型CADデータ流入基盤を導入することで、世界6極の製品開発/調達/精算を加速している。

IDC社 APAC地域のDC・クラウドサービス評価レポート(2013年12月)、GartnerのMagic Quadrant for Global Network Service Providers(2014年3月)において、NTTComは“リーダー”に位置づけられているという。

こうしたことに加え、セキュリティ/マネージドICT/アプリケーション、クラウド/データセンター、ネットワーク、全般において、国内外で様々な賞を受けた。

「グローバルレベルでのリーダーポジションは、初めていただいた。」と、有馬氏は喜びを隠せないようだった。

4.今後の展開
最後に今後の展開として、以下の3つを話した。

1)今後注力する取り組み
利用者は、「一般的に運用/保守された高品質なクラウドとネットワークをリーズナブルに利用したい」、「DDoS攻撃などネットワーク上のセキュリティリスクを最小化してクラウド上のシステムを安全に運用したい」というニーズがある。これらのニーズに応えるため、ネットワークと一体的に提供する“キャリアクラウド”の強化を図る。

「サーバーだけでなくネットワークもオンデマンドかつ柔軟に利用したい」、「従来拠点にあったネットワーク機器を自社で保有せずに当該機能を低コストかつ柔軟に利用したい」という利用者のニーズに応えるため、仮想化を加速する。

「自社の運用監視システムとNTT Comのサービスをシステム間接続させて利用したい」、「NTT Comサービスを活用して自社のSaaSやソリューションを今日かしたい」という利用者のニーズに応えるため、API機能の拡充を図る。

2)サービスのグローバルシームレス化
サービスのグローバルかつシームレス化を推進するファクトリーモデルを導入することで、サービス/オペレーションのグローバル統一化を行う。本発表会では、ファクトリーモデルにおけるM&A会社を活用したオペレーション統合例も紹介していた。

3)9つの分野におけるサービスの強化
9つの分野とは、「インフラストラクチャー」、「カスタマーポータルと統合APIゲートウェイ」、「セキュリティ」、「ネットワーク」、「汎用アプリケーション」、「マネージドICT」、「クラウド」、「クラウドマイグレーション」、「パートナーシップ」だ。

同社のサービスを代表するものといえばインフラだが、世界各国で提供する高品質データセンター「Nexcenter」を、今後もM&Aの積極展開などを通じ、さらに拡充する。さらに海底ケーブルを利用することで、日本/アメリカ/アジア主要都市を業界最低遅延で接続しているとのこと。そのほかのサービスについても、詳細な解説があった。

NTTコミュニケーションズ株式会社代表取締役社長の有馬彰氏

NTTコミュニケーションズ株式会社代表取締役社長の有馬彰氏

■「お客様のご要望に応える」 NTTコミュニケーションズ有馬社長
基調講演終了後、プレス関係者向けに囲み取材があった。記者からの「昨年に比べると、今年はエンタープライズの事例がかなり増えている印象がある。こうした事例を前面に打ち出していく方向性であるのか?」という質問に対して有馬氏は「私が言うとよいことばかりと思われるので、今日のフォーラムで実際のお客様のほうからお聞きになったほうがよいと思います。」と返答。

NTTコミュニケーションズのクラウドを導入する背景については、「各社いろいろな機能を付けているので、たぶんキャリアの出せるクラウドの良さと、グローバルでサービスが使える点を評価いただいているのだと思う。」と、同社の強みを強調していた。

総務省でNTTグループに対する規制緩和がある旨が明らかとなったが、それに対して有馬氏は、「お客様のご要望に、従来以上に応えられるようになると思う。ドコモとの住み分けはあるが、ハイエンドはドコモ、あまり使わないお客様は弊社のMVMOとOCN光といった具合になると思う。」と、携帯回線やネットワーク事業について答えていた。

記者からは様々な質問が飛びだした。短い時間であったが、それぞれの質問に対して、有馬氏は明確かつ詳細に答えていたのが印象深い。

記者からの質問に答える、NTTコミュニケーションズ株式会社代表取締役社長の有馬彰氏

記者からの質問に答える、NTTコミュニケーションズ株式会社代表取締役社長の有馬彰氏

■NTTコミュニケーションズ株式会社

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