高性能ゲーミングヘッドセットHyperXシリーズが7.1ch対応へと進化した「HyperX Cloud II」
ITライフハック / 2015年2月10日 17時0分
『PCでスマホやタブレットで高品質なサウンドを楽しめるヘッドセット「HyperX Cloud」』で紹介したが、メモリーメーカーであるKingstonことKingston Technologyでも異色の製品が、ゲーミングヘッドセットである「HyperX Cloud」だ。
初代の「HyperX Cloud」は、Kingston初のゲーミングヘッドセットでスウェーデンのゲーマー向け周辺機器メーカー「QPAD」との共同開発によって誕生した製品だった。そのHyperX CloudがHyperX Cloud IIへと進化した。発売は2月9日より。
今度のHyperX Cloud IIは、初代HyperX Cloudと比べて様々な部分が強化されている。ということでHyperX Cloud IIに触れることができたので、どこがどう変わったのかについて紹介していきたいと思う。
■53mmの大型スピーカードライブで迫力のサウンド
HyperX Cloud II(以下、Cloud II)は、ゲーム向けのヘッドセットである。ゲームのサウンドを聞くだけであれば、ヘッドホン機能さえあればいい。ただ最近はネットワークを使った対戦が基本となってきている。
FPSやTPS、RTSやMMOといったネットワーク経由で複数のプレイヤーたちがチームプレイで連携を取るために「VC」や「Skype」といったボイスチャットソフトを使い、声をかけながらプレイするというのが、当たり前になった。そのためヘッドホンではなくマイクも装備するヘッドセットが必要になってきたわけだ。
ほかにもFPSやTPSなどでは、音も重要な要素となってきており、音のする方向で敵の位置を判別するといったリアルさながらの環境になってきている。このように最近のゲームは、サウンド面にもリアリティを持ち込んでいるので、こうした「音を聞き分ける」といったこともヘッドセットにとって大事なポイントとなる。
Cloud IIは、周波数特性が15Hz~25kHz、感度が98dB±3dBと、かなりワイドに低音域から高音域までをカバーしている。スピーカードライバーの径は53mm径と大きく、マグネットは磁力の強いネオジウム磁石を使っている。ゲームの細かい音を聴き逃さないための性能を持っていると言っていいだろう。
■低反発のイヤーパッドで長時間装着しても快適
初代同様、低反発のイヤーパッド(2種類)により、ヘッドセットを装着した状態での耳を強く締め付けるということがない。試用のために数時間装着していたが、耳が押し付けられて痛くなるといったことはなかった。
初代モデル同様イヤーパッドはワンタッチですっぽりと取り外せるようになっており、耳の外側部分に当たる材質と内側のメッシュの色が異なる2種類のイヤーパッド(レザーレットパッドとベルベット)を使い分けることが可能だ。
■オプション類が大変化、USBサウンドカードを標準添付
初代モデルではパソコンのヘッドセットとしてだけでなく、スマホやタブレットで使うことが可能なように延長ケーブルや変換ケーブル、コネクターといった数々のオプション類が標準で付属していた。
Cloud IIも同様にオプション類が付属してくるが、これが初代と比べると大きく異なっている。例えば初代モデルは「PCで使うこと」を大前提に製品が構成されていた。PCではヘッドホン部分、マイク部分はそれぞれ個別のミニプラグ仕様となっており、ヘッドホン端子、マイク端子にそれぞれ装着するようになっていた。
初代モデルのケーブルは先端部分で2つ分岐し、片方はヘッドホン、もう片方はマイク用の3.5mmのステレオminiジャックになっていた。ところがCloud IIでは、これがスマホタイプの1プラグ方式へと変更されている。そのためPCには、そのままでは接続できない。
1プラグをヘッドホンとマイクに分岐するケーブルが付属するのかといえばそうではなく、PCでCloud IIを利用するためのUSB接続の専用サウンドカードを使うという風に変わった。そのため初代に付属していた各種変換ケーブルやプラグといった類のものはCloud IIで航空機用アダプターのみとなっている。
■Windowsでは自動認識され即座に利用可能に
今回、Cloud IIに付属するUSBサウンドカードをWindows 8.1 Proのパソコンに接続した。USBポートに装着すると自動的に認識され、ドライバーのインストールも自動で行われる。特に注意が必要な部分といえば最初の接続時に「既定のデバイス」に設定する程度だ。
なお、このUSBサウンドカードは、WindowsだけでなくMac OS Xでも標準でサポートしているので、こちらもUSBポートに装着するだけで自動的に認識されるようになっている。USBポートに装着された時点で、サウンドカード部分のHyperXロゴが赤く光るようになっている。そして「7.1」と書かれたボタンを押すと7.1chバーチャルサラウンドが有効になり、左右だけでなく奥行きを感じさせるサウンドに変化する。この7.1chが有効になっていることを示すために、こちらも赤く光るようになっている。
マイクの装着は、前モデルと同じだ。ヘッドホン左スピーカー下部にあるメクラ蓋を取り外し、そこに付属のマイクを差し込むだけである。もちろんマイクが不要な場合は、取り外しておくこともできる。初代モデル同様、持ち運び用のポーチも付属する。
USBサウンドカード経由の音は、非常にメリハリがあってパンチの効いたサウンドになっている。音楽を楽しむにも十分なクオリティを持っていると感じた。また、SkypeやLINEなどを使った通話でのやり取りもクリアだった。
本製品は高性能に加え2年保証と無料のテクニカルサポートといった安心も付属している。当初はガンメタルと赤の2色のカラバリであるが、ピンクの販売も予定されている。
以上のようにCloud IIと初代との違いなどを細かく紹介してきた。ゲームプレイ時だけでなくスマホやタブレットを活用したいと思っている人、またはパソコンで音楽鑑賞やSkype通話など、多岐にわたって利用したいという人におススメしたいヘッドセットと言える。
■主な仕様
ヘッドセット:
トランスデューサタイプ:Ø53mm のダイナミック方式(ネオジウム磁石)
動作原理:密閉式
周波数応答:15Hz~25,000Hz
公称インピーダンス:60Ω(システム当り)
公称SPL:98±3dB
T.H.D.:2%未満
耐電力特性:150mW
イヤーサウンドカップリング: サーカムオーラル
ノイズキャンセリング機能:約20dBa
ヘッドバンド圧:5N
重量(マイクとケーブルを含む):320g
ケーブルの長さとタイプ:1m ケーブル、2m USBケーブル、
接続:ステレオミニジャック用プラグ(3.5mm)
マイク:
トランスデューサタイプ:バックエレクトレット コンデンサー
動作原理:圧力勾配式
ポーラーパターン:カーディオイド
電源:A/Bクラス電源
電源電圧:2V
消費電流:最大0.5mA
公称インピーダンス:2.2kΩ以下
開回路電圧:f =1kHz時:20mV/Pa
周波数応答:100~12,000Hz
THD:2%(f = 1kHz時)
最大SPL:105dB SP(L THD ≤ 1.0%(1KHz 時))
マイク出力:-39±3dB
マイクブームの長さ:150mm(S字管を含む)
カプセル径:Ø6mm×5mm
接続:ステレオミニジャック用プラグ(3.5mm)
■HyperX Cloud II
■Kingston
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