讃岐うどんを粉から作れる「英才教育キット」 開発の思いを聞いた
ITmedia ビジネスオンライン / 2018年4月17日 7時30分

香川県三豊市の地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」が5月1日、「さぬきうどん英才教育キット」を発売する
うどん文化が根付く香川県の企業が、「さぬきうどん英才教育キット」という商品を発売する。家族で楽しみながら讃岐うどんを作る体験ができる商品だ。5月1日に発売する。4月16日からクラウドファンディングも開始した。
なぜうどんを教材にしたのだろうか。商品を開発した地域商社「瀬戸内うどんカンパニー」代表で、「CUO」(Chief Udon Officer、最高うどんビジネス責任者)を務める北川智博さんに聞いた。
●子どもと触れ合いながら「食育」を
瀬戸内うどんカンパニーは、2017年9月に香川県三豊市で設立。うどんと地域資源を生かした新しい商品やサービスの提供を掲げる。CUOの北川さんは、三豊市による一般公募で選ばれた。
「さぬきうどん英才教育キット」は、同社の事業の第1弾。うどん10人分の小麦粉や、打ち粉、いりこ、昆布、削り節などの材料のほか、麺棒や専用しょうゆもセットになっている。同封されている「さぬきうどんワークブック」を見ながら、生地を練ったり、踏んだり、切ったりして、本格的な讃岐うどん作りを体験できる。
讃岐うどんを教材にしたきっかけについて、北川さんは「誰でも知っている地域資源を使うことに加えて、社会課題にアプローチしたいと考えました」と説明する。自身も幼い子どもがいる子育て世代。子どもと触れ合い、食文化を学びながら楽しい時間を過ごせるツールを求めていたという。
「忙しいとなかなか子どもと触れ合う時間が取れません。手軽に使える食育キットは、そんな家庭に合うのでは。自分と同じ悩みを抱える人たちに、共感して使ってほしいと考えています」
●「英才教育」に込めた意味
「英才教育」という言葉にはインパクトがあるが、地元の子どもたちだけを対象にしているわけではない。「私自身は県外の出身なので、香川の人たちがうどんのうんちくを語る姿を見て、『英才教育を受けているんだな』と感じました。うどんを目当てに香川に来る観光客は、そんな英才教育を受けに来ていると言えます。本場の讃岐うどんを体感できるキットによって、家庭でも英才教育を受けられるようにしたい、という思いを込めました」
キットに入っている材料も本場と同じだ。小麦粉は、伝統的な讃岐うどんに使われる小麦粉100%のものと、「つるつるもちもち」とした食感を出すためにタピオカ粉などをブレンドしたミックス粉が5人分ずつ入っている。どちらも、香川の店舗で使われているという。また、だしの決め手となる香川産のいりこなど、地元の食材を活用している。
いずれは、ファミリー向けだけでなく、「孫向けギフト」としても需要の開拓を目指す。離れた地域で暮らす孫に、地元の文化体験を贈る需要だ。「地元の贈り物といえば、果物など食べ物ばかりになってしまいます。食育キットが全国のさまざまな地域に広がる可能性もあるのでは」と北川さんは語る。
「うどんは日本人のソウルフードであり、誰が作っても大きな失敗にはなりにくい。全国のいろいろな人に届けられたら」
販売価格は7776円(税込)。自社のWebサイトのほか、全国のセレクトショップや雑貨店などに販路を広げていく方針だ。
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