ゴーン氏逮捕の日産、西川社長が緊急会見 不正の要因は「1人に権力が集中しすぎた」

ITmedia ビジネスオンライン / 2018年11月20日 0時15分

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日産自動車の西川廣人社長

 日産自動車は11月19日、実際よりも減額した報酬額を有価証券報告書に記載していたなどとして、会長のカルロス・ゴーン氏が金融商品取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された問題を巡り、横浜市内の本社で会見を開催。登壇した西川廣人社長は「一人に権力が集中しすぎる状況だった。長年(ゴーン氏が)権力者として君臨していた弊害が大きい」と不正が起きた背景を説明した上で、事態の一部と今後の動向を明らかにした。

●報酬を過少申告、社内経費・投資資金を不正流用

 西川社長によると、ゴーン氏の不正の内容は(1)報酬の過少申告、(2)私的な目的での投資資金の流用、(3)私的な目的での社内経費の流用――の3点。一連の不正には代表取締役のグレッグ・ケリー氏も深く関与しており、22日に開かれる取締役会で両氏の解任を提案する予定。

 ケリー氏は「側近として仕事をする中で、ゴーン氏の権力を背景に、相当な力を持って社内をコントロールしていた」(西川社長、以下同)立場にあったという。

 トップ2人が引き起こした問題に対し、西川社長は「残念という言葉をはるかに超えて、強い憤りと落胆を覚えている」としている。

●詳細は「捜査の関係上お答えできない」

 一部では、ゴーン氏は2015年3月期までの5年間にわたり、計99億9800万円だった報酬を計49億8700万円と記載していた――などと時期や金額の詳細が報道されているが、西川社長は「調査の関係上お答えできない」と詳細を伏せた。不正の動機についても「調査は十分にできているが、お話できない」という。

 不正を見抜けなかった原因は「ガバナンスの問題が大きく、透明性が低かった」とし、「権力が一人に集中していたことが大きい」と繰り返した。

 西川社長は、ゴーン氏が1990年代の経営不振から日産を立て直す実績を挙げたことにも触れつつ、「他の人間ができなかった非常に大きな改革を実施した実績は紛れもない事実。だが、権力の座に長く座っていたことに対する弊害が見えていた。ゴーンは実務の現場から離れ、レポートしていく人間が限られていた」と実態の一部を明かした。

 不正が発覚した経緯も明かせない点が多いとし、西川社長は「内部の通報に端を発して、監査役からの問題提起と社内調査を進め、複数の重大不正の事実確認に至った。内容の重大性を鑑みて検察に報告し、全面的に協力してきた。捜査の進展の結果、両名の逮捕に至った」と説明するにとどまった。

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