“周りに教えを乞えなくなった”オジサンたちの末路

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年7月11日 12時26分

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『失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織』ディスカヴァー・トゥエンティワン刊 マシュー・サイド著

 最近、知人に紹介されて、船釣りを始めた。

 子供の頃、多少釣りをしたことがあったが、もう数十年も前の話だ。現在は、思想も道具もアップデートされており、要するに今の私は「シロート」。そういえば、漫画『はじめの一歩』の主人公の実家が釣り船屋だったな……とか思い出しつつ、海に釣りに行くようになった。

●釣りはつらい

 この話をすると、「釣りって、楽しいですか?」と聞かれることがある。回答は無論、「楽しい」なのだが、実はそれと同じくらいの割合で「つらい」も配合されている。

 例えば冬になると、洋上はめちゃくちゃ寒い。まき餌を仕掛けに詰めるのも、手がかじかんで、めっぽうつらい。日陰で何時間もじっとしていると、寒くて頭がおかしくなりそうになる。

 揺れる船も問題だ。手元でひもを結ぶなどの、慣れない細かい作業をしていると、船酔いしそうになる。休もうにも、逃げ場がない。目をつぶると余計ひどくなり、まるで地獄だ。

 また、釣りは反復作業が多いため、釣れない時間が続くと、精神的にきつい。釣れない原因が技術にあるのか、仕掛けにあるのか、その他の原因なのかもシロートには判別が難しいため、思うように対策を打つこともできない。

 あと、釣り船の人に怒られることもある。「リール巻きすぎ!」とか「そこ邪魔!」とか。40すぎのオッサンが思い切り怒鳴られる、というのは、会社でもなかなかないだろう。

 釣具屋さんに行っても、何が良いのか全く分からないので、店内をいろいろとさまよった揚げ句、店員さんに聞いて回る。店員さんも忙しいのに、拘束して申し訳ない……と思いつつ、道具がなければ何もできないのが釣りなので、結局1時間近くもいろいろと聞く。

 ――というように、うまく釣れると、それらの苦労が帳消しになるくらい楽しいのだが、いろいろとつらいことも多い。

 普通に考えれば「つらいのに、何でそんなことやるの?」と思う方もいるだろう。「趣味なんだから、楽しいことをすればいいのに」と言われることもある。だが、あらためて考えると、実はこの「つらい」が、めちゃくちゃ重要なのだ。実際のところ、「楽しい」だけであれば、貴重な時間を使う意味はあまりないと思っている。

●「教えてもらう側」に回り続けないと、教えてもらうのが下手になる

 少し前、こんな記事を読んだ。

無力で不安で仕方ない経験、してますか?

小さい頃でいえば、体育で跳び箱の飛び方を教えてもらうとき。

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