“新リストラ時代”の肩たたきツール? 「適性検査」に潜む魔物

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年7月12日 8時0分

写真

新たなリストラ時代に突入している。企業は「適性検査」を活用しているが……(写真提供:ゲッティイメージズ)

みずほフィナンシャルグループ 1万9000人

三菱UFJ銀行 6000人

三井住友銀行 4000人

東芝 7000人

パイオニア 3000人

富士通 5000人

NEC 3000人

さらに今回、損保ジャパン 4000人

 ベテラン社員をターゲットにした、早期退職や転籍などのリストラがとめどなく広がっています。しかも“魔の手”はバブル世代から、「きっとこの先いいことがある」とかすかな希望を持つことで耐えてきた40代の氷河期世代にまで伸びてきました。無節操というか、気の毒というか。暗澹(あんたん)たる気分になります。

 これまで日本の企業は、あの手この手で「リストラ策」を進めてきました。東京商工リサーチによると、希望という名の絶望退職は2002年をピークに減少しましたが、07年に復活。リーマン・ショック直後の09年には191社が実施しました(上場企業)。その後は大手企業の業績が好転し、13年以降減少。18年は00年以降で最少の12社まで激減しました。

 ところが、です。なんと19年は半年を経過していない時点で16社が実施。この先も増えると予想される中、損保ジャパンが「介護に転籍」という奇策を公表したのです。

 「おお! この手があったか!」と関係者をうならせた損保ジャパンに関する私見は日経ビジネスの記事「介護へ転籍上等!叩き上げ損保マンを舐めるべからず」に書きましたので、ご興味ある方はお読みいただくとして、今回はもう一つの「新手のリストラ策」を取り上げます。

 そこで、まずは先日インタビューした某大手メーカーに勤める部長さんの話からお聞きください。

●「適性検査を利用したリストラ」が起こした“大混乱”

 「以前は50歳だったセカンドキャリア講習会が、昨年から45歳以上になりました。70歳まで雇用延長を義務化されそうなので、様子見する人が増えているのが大きな要因です。

 だいたい新聞では中高年の転職市場がにぎわっているなんて記事がよく出てますけど、あんなの技術職だけですからね。自分も転職サイトに登録しましたけど、年齢を伝えた途端に引いていきます。大企業の管理職は最も人気がないんです。

 それで昨年から、講習会で適性検査もセットで実施するようになった。会社はとにかくやめてほしいんだと思います。その一方で、最近は『追い出し部屋』の批判も多いし、下手なことしてSNSに投稿でもされたら元も子もない。それで『適性検査』を利用したリストラ策を打ち出したんです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング