世界各国の年金格付けが発表 日本は何位?

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年10月23日 12時1分

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世界37カ国の年金制度を評価(出所:MERCER,MONASH BUSINESS SCHOOL“MELBOURNE MERCER GLOBAL PENSION INDEX 2019”)

 コンサルティング会社の米マーサーとオーストラリアのモナッシュ大学内にあるモナッシュ金融研究センターは、「グローバル年金指数ランキング」(2019年度版)を発表した。

 調査では、生活に対して十分に支払われているかを評価する「十分性」、国の借金状況や支給年齢などを評価する「持続性」、ならびに「健全性」の3分野、40項目以上から各国の制度を検証している。それぞれのスコアを合計し、「A」から「E」までの7ランクに格付け。日本は31位で、35~50点の国が属し、下から2番目のランクである「D」ランクだった。ただし、最も低いEランクに属する国はなかったため、事実上Dが最低のランクとなっている。Dランクは韓国、中国、アルゼンチン、インドなどが属する。

 日本は十分性、持続性、健全性のうち特に持続性に弱みがあると評価された。十分性、健全性はそれぞれ「C」「C+」であるのに対し持続性は「E」。18年度の調査と比較しても、持続性だけがポイントを落としている。国別のコメントを見ると、日本に対しては「家計貯蓄のレベルを上げる」「受給年齢の引き上げ」「政府が負担する分を軽減する」などの対策が挙げられた。

 今回の結果について、マーサージャパンのプリンシパルである北野信太郎氏は「日本の数値は各指数も総合指数も、昨年と大きな変化はありませんでした。一方で、今年の6月に金融庁が発表した報告書、いわゆる『老後2000万円』問題が大きく話題を呼んだように、当指標の十分性が低い、というのも、国民一人一人が実感しているのではないかと思います」とコメント。日本の年金問題が長寿化に端を発したと分析し、就業期間の延伸に労使双方から取り組む必要があるとしている。具体的には、雇用主側が高齢人材への「生産性が低い」「テクノロジーの変化に追いつけない」といった偏見をなくすことや、労働者側が「キャリア寿命」を伸ばすための取り組みを怠らないことなどが挙げられた。

 当該調査は、今回で11年目を迎え、世界人口のおよそ3分の2をカバーする37カ国を分析。19年度版から、フィリピンとタイ、トルコを加えた。なお、最上位のAランクにはデンマークとオランダが属する。

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