「不透明な社内評価」にNO! 報酬は「市場価値」で決める――ベルフェイス社長が人事制度に大なたを振るった理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2019年11月13日 8時8分

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ベルフェイス 代表取締役社長の中島一明氏

 少子高齢化に伴う人手不足が深刻化する中、従来型の「等級と給与テーブル」の人事制度で優秀な人材を採用できるのか? 優秀な人材をいつまで自社に引き留められるのか? 世界で戦える組織になれるのか――。

 足に頼った営業をユーモラスにチクリと皮肉るテレビCMで一躍、有名になったインサイドセールスシステムのベルフェイス。同社で社長を務める中島一明氏は、21歳で起業してからというもの、従来型の人事制度にずっと違和感を覚えていたという。

 優秀な社員は、そもそも獲得するのが難しいだけでなく、今より条件がいい会社や働きがいのある会社があれば、すぐに転職してしまう。そんな中で、企業がいつまでも「採用する人材を選べる立場にある」と勘違いして旧態依然とした「社内のものさし」による人事制度を適用していたら、変化の時代に戦える人材を確保できない――。

 そう考えていた同氏がある日、手に取ったのが、「NETFLIXの最強人事戦略~自由と責任の文化を築く~」(光文社)という書籍。それを読んで分かった“日本の人事制度の問題点”は、採用のときこそ人材の価値が「市場の原理」で決まるものの、入社以降の「評価」においては、それが全く反映されないことだった。

●転職エージェント3社が社員を評価、それをベースに報酬を算出

 この気付きをヒントに、中島氏が新たなベルフェイスの人事制度として導入したのが、「評価に”市場価値"を反映させ、業界最高水準の報酬を支払う」というものだ。

 具体的には、社員は年に1度、キャリアシートを更新し、その作成とファクトチェックを人事がサポート。出来上がったキャリアシートは3社の転職エージェントによって評価され、その評価レポートを基に、業界最高水準の報酬を算出するという。

 このフェアで本質的な人事制度を導入するにあたってどんな苦労があったのか、導入の結果、社員のモチベーションは変化したのか――。外資系自動車業界、Web業界などで人事責任者を歴任し、現在は資生堂の人事部で制度企画グループのマネジャーを務める田中順太郎氏を聞き手に、ベルフェイスの人事施策を解明する。

●「等級と給与テーブル」の限界とは?

田中: 経営者として最初に人事制度を整備しようと考えたのは、どのタイミングだったのでしょうか。

中島: スタッフが30人を越えたあたりでしょうか。理由の1つは、立ち上げ期のメンバーと、事業が軌道に乗ってから入ってきたメンバーとの間で給与水準に差が出てしまうようになったからですね。

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