10年後「自家用車激減」の衝撃――オワコンになる意外な業界とは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2020年1月28日 9時0分

写真

【画像】自家用車激減の未来……

 自動運転技術の発達とシェアリング・エコノミーの普及によって、自動車業界は100年に1度という変革期を迎えている。2021年中にもエリアを限定した自動運転システムが実用化される可能性が高まっており、所有から利用へというクルマのパラダイムシフトが一気に進む可能性が高い。

 こうしたパラダイムシフトの影響を真っ先に受けるのは、個人所有の自家用車といわれており、10年後には自家用車を所有する人が大幅に減少するとの予測もある。自動車を巡る私たちの生活環境は一変するだろう。

●自家用車、最大25%減少も

 PwCコンサルティング(東京・千代田)によると、今後、カーシェアやライドシェアなど、いわゆるシェアード・カーの比率(走行距離ベース)が全世界的に急上昇し、30年には米国で14%に、欧州では17%に、中国では24%に達する見通しである。しかも、こうしたシェアードカーの半分以上が自動運転システムになると予想している。

 シェアード・カーを積極的に利用する人は、当然のことながら自家用車を手放す可能性が高く、自家用車の保有割合が減ることになる。同社では、手動運転による自家用車の比率(走行距離ベース)は、米国では17%、欧州では24%、中国では29%下がると予想している。

 同社の予想に日本市場は含まれておらず、日本の場合、自動運転システムやライドシェアに消極的なので、各国と同じレベルで推移するのかはまだ分からない。ただ、国内の法規制がどうあれ、グローバルなトレンドは同じなので、基本的には米欧中に近い状況になると考えた方がよいだろう。

 つまり今後10年の間に、従来型自家用車の比率が15~25%減るという話だが、これはとてつもない数字といってよい。現在、日本国内には約6200万台の自家用車が登録されているが、最大で25%、自家用車が減るということは、1500万台の自動車が世の中から消滅することを意味している。一連の変化は経済や社会に対して大きなインパクトを与えることになる。

 意外に思うかもしれないが、自家用車の減少で大きな影響を受けると考えられているのが不動産と金融である。

●「物件に駐車場不要」の時代に

 近年、クルマを手放す人が増えていることから、郊外における一戸建住宅の販売が不振となっており、駅に近い利便性の高いマンションに人気が集中している。現状ですら、これだけの影響があることを考えると、カーシェアと自動運転が本格化した時の影響は極めて大きい。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング