「としまえん売却」と「GAFAMの東証一部超え」から見えるコロナ後の世界

ITmedia ビジネスオンライン / 2020年7月14日 7時30分

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としまえんのWebサイトには、8月31日に閉園するとの情報も

 令和2年の年初、大きく話題となったニュースが2つある。1つは「としまえん」の売却だ。西武鉄道が子会社を通じて保有する遊園地、としまえんが閉鎖され、跡地が東京都へ売却されると報じられた。そして6月には8月末をもって閉園されることもすでに伝えられている。

 つい先日は、世界的に有名なサーカス団「シルク・ド・ソレイユ」が経営破綻するなど、レジャー業界、エンタメ業界へのコロナの影響は極めて大きい。としまえんの閉園時期が急遽8月末と発表されたことも、コロナの影響を受けていることは間違いないだろう。

 もう1つが「GAFAM(ガーファム)」の時価総額が東証一部企業のそれを上回ったというニュースだ。

 ご存知のとおり「GAFAM」は、IT業界を代表するGoogle(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon.com(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)の頭文字をとったものだが、わずか5社の時価総額が、東京証券取引所の一部上場企業の時価総額を上回った。

 世界的な株価は、コロナの影響もあり一時に大きく下落したが、5社が上場する米国のナスダックはコロナ禍をも乗り越え、執筆時点では史上最高値を更新し、5社の株価もグーグルを除いてコロナ流行前を上回っている。

 としまえん売却とGAFAM、一体何の関係があるのか? と不思議に思った人も多いかもしれないが、この2つの出来事は富を生み出す場所が、リアルからネット上の「新大陸の土地」「もう一つの世界」へ移行したことを示す象徴的な出来事でもある。コロナのニュースによって吹き飛ばされてしまった印象もあるが、2つのニュースは「コロナ後の世界」も明確に指し示しているのだ。

●としまえん売却の衝撃

 筆者は中央卸売市場が築地から豊洲へと移転する際、築地市場の跡地について、都心に近くこれだけ広い土地がまとまって出てくる機会は二度とないと記事で書いた。しかし、としまえんの売却によってそれが覆ってしまった。

 20年1月、西武ホールディングスは所沢にある西武園ゆうえんちを100億円を投じて全面改装する。そのためにUSJ復活の立役者である森岡毅氏を招へいすると大きく報じられた。翌月には西武ホールディングスが保有するとしまえんを500億円で東京都に売却し、売却資金は西武園遊園地の立て直しに投じるとも伝えられた。

 さらに6月、西武鉄道は東京都、練馬区、大手映画会社のワーナー・ブラザーズ日本法人などと、としまえんの売却や跡地の公園としての利用、映画「ハリー・ポッター」を展示するスタジオ建設等について覚書を結んだと報じられている。

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