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「日本は技術があっても、ビジネスで負けてしまう」 元官僚が米Amazon社員になった理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2021年9月16日 7時5分

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Amazonのフィットネス部門でシニアベンダーマネジャーを務める竹崎孝二さん(取材はオンラインで実施した)

 総務省のキャリア官僚を辞して渡米、MBA取得のために留学しながら働く時期などを経て、現在はAmazonのシアトル本社で働く──そんな日本人がいる。

 縦割りの日本型組織から、グローバルに成長を続けるGAFAの一角へ。異色の経歴を持つその人は、2つの全く異なる環境をどう見ているのか。米Amazonのフィットネス部門でシニアベンダーマネジャーを務める竹崎孝二さんに話を聞いた。

●日本の技術は高評価でも、スピード感で負ける 米国で感じた悔しさ

──もとはキャリア官僚、現在はAmazonの米国本社で勤務という異色のご経歴です。そもそも、なぜ総務省を辞めて渡米されたのでしょうか?

竹崎さん: 一貫して、日本が大好きだという思いがあります。総務省時代は、日本を地方から元気にしたいという思いのもと今でいう地方創生のようなことをしていました。日本の文化や食べ物、人が大好きなのですが、グローバルな観点で見た途端に日本の好きな部分がうまく伝わらない、広がらないことに悔しさやもどかしさを感じていました。

 自分が文化の架け橋となって、日本のモノ・人・技術を海外に広めていける人間になりたいということで、入省して6年で辞職し、渡米することを決めました。

──渡米された時点で、「日本の良さを海外に広めたい」という志をどう形にしていくのか、既にビジョンをお持ちだったのでしょうか。

竹崎さん: いえ、ありませんでした。少しずついろんな経験を積んでいく中で具体的になってきたというのが実際のところですね。

 MBA取得のために学校でマーケティングリサーチを専攻しながら、在学中から三洋電機の現地法人で、テレビをアメリカの小売店に向けて販売していく仕事をしていました。学んだことをすぐにビジネスの現場で使いながら、米国での就業経験を積んでいきました。

 自動車の排気ガスセンサーを作る米国のスタートアップでインターンをしていたこともありました。排気ガスの中のススを除去するという世界的に稀有(けう)な技術を持つ会社でした。規模が小さい会社のため大量生産ができず、世界中の大企業から製造を委託するパートナーを選定することになりました。

 私は日本の自動車産業の大企業を紹介し、社長同士の商談なども設定したのですが、最終選考まで残ってもそこから先へは通りませんでした。日本の大企業の大量生産技術などはすごく良いという評価を得ていても、意思決定のスピードが遅いことや「何を考えているのか分からない」ところ、言葉の問題など、技術の価値とは違うところで負けてしまうんです。

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