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6500室を一斉開業 欧州最大ホテルチェーン幹部に聞く「国内リゾート進出の狙い」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 15時3分

 欧米も観光地としての魅力は根強いのですが、アジアは観光業界で今後の進展に期待が集まっています。

――アコーは世界110カ国で5700以上のホテルを展開している中で、現地の文化にアジャストしている部分もあると思います。一方フランス・パリを拠点とするホテルブランドとして、現地にブランドを浸透させていく部分もあると思います。このバランスについて、どう考えていますか。

ガース: アコーは、日本で「メルキュール」「グランドメルキュール」を中心に展開し、世界では45以上のブランドがあります。こうした中で、各個別のブランドの強みを浸透させていくことは大きな課題です。メルキュールは日本でも非常に認知度の高いブランドであり、グランドメルキュールはアジア全体でも強いブランドで、注力しています。

 一方で私たちは、ローカルの文化や慣習も大切にしています。やはりブランドを展開する上では、その場所に適したものでなければなりません。各ブランドをローカルに展開していくことで、それがいかにアコー全体の力を強めていけるのかを考えています。

――今回のようなリブランドは、リブランドされた側の従業員にとっても世界的ブランドの一員になれることで、キャリアアップと捉える人も多いようです。リブランドによる従業員教育についてはどのように考えていますか。

ダニエルズ: 実はアコーでは、全員が現場からキャリアアップしていくことで、経営層にも入れる仕組みになっています。かく言う私も、実はベルボーイからキャリアをスタートしました。

ガース: 私はオーストラリア出身なのですが、オーストラリアのホテルでルームサービスとして13歳から働いています。それが今ではアジアのトップになっています。

――海外の企業としては意外にも思われますが、叩き上げの社風なんですね。

ガース: 学校に通いながら皿洗いもしましたし、フィッシュアンドチップスの調理もしました。お酒が飲める年齢になってからは、バーでお酒の提供もしました。現場で働きながらどんどん上がっていったわけです。

ダニエルズ: 私は今でも皿洗いもしますし、レストランのスタッフもやっています。アコーでは、現場の優秀な人材をトップに上げられる仕組みがありますし、そのための育成プログラムも提供しています。働きながら大学や大学院で学位を取れる制度もあります。もちろん、これはリブランドによって、新しく加わる従業員も例外ではありません。 

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