そのシニア像、もう古いかも? シニアマーケの新常識「令和シニア」とは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月26日 9時10分
今回の連載を通して、既成概念に捉われないイマドキの令和シニア像をお伝えしつつ、令和シニアに刺さる新しいアプローチ方法を模索していきます。
●Z世代と類似? 超高齢化社会のキーパーソン「令和シニア」とは
旧来のシニアと令和シニアの大きな差のひとつが「デジタル利用のハードル」だと考えています。
過去にも「アクティブシニア」と呼ばれる消費活動の盛んな高齢者層は存在していました。しかし、年金制度の変更に伴い、定年後も働かざるを得ないのが現在の高齢者層の実情です。現在では、資産を切り崩すのではなく、毎月一定の収入があり可処分所得で消費行動をする割合が増えました。
その中で、新型コロナウイルスの流行によりシニアのスマートフォンなどのデジタルデバイス所有率は8割を超え、他の世代と利用率を比較しても、ほぼ変わらないという結果が出ています。
シニア世代が連絡手段や情報収集にSNSを利用するようになったことで、もともとデジタルネイティブである若者とディテールは異なるものの近しい感覚を持つようになりました。その結果、年齢や年代間での好みや価値観の違いが少なくなるインサイトやライフスタイルの「消齢化」(※)、現象が進んでいるのではないかと考えられます。
(※)「消齢化」「消齢化社会」は株式会社博報堂の登録商標です
従来のアクティブシニアとは異なり、日常的にインターネットを活用する、特に前期高齢者を中心とした新しいシニア世代は「令和シニア」と呼ばれています。現在、この層において消齢化現象に当てはまる事例が多く出てきています。
令和シニアのデジタル事情
令和シニアは、新型コロナウイルスの流行や高齢者のスマートフォン所有率の増加に伴い、日常的にインターネットやSNSを活用するようになってきています。実店舗での買い物はオンラインショッピングに、外食は配食サービスに置き換わり、オンラインでの購買行動が一般的になりました。また、シニア層は感染リスクが高いこともあり、若年世代以上にオンラインへの移行を余儀なくされていました。
またSNSにおいても、自己開示・相互交流の場として令和シニアのSNS利用率は年々増加傾向にあり、女性は「LINE」「Instagram」、男性は「メール」「Facebook」「X」の利用が多くなっています(参照:モバイル社会研究所「シニアのメール・SNS利用 LINEがメールを初めて上回る」)。
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