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経団連副会長に聞く「日本企業に必要な組織論」 経営者が集めるべきものとは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 14時53分

 狩猟社会が農耕社会になり、産業革命で工業社会になり、21世紀に入り情報化社会になりました。そして今、デジタル化によるAIの創造社会が訪れようとしています。AIを社会の中でどう活用していくか。この課題は真剣に考えないといけませんし、もっと積極的に展開すべきだと思っています。

 よく「AIに人間が支配される」ということが言われますが、私はそんなことは全く考えていません。創造力やイマジネーション、クリエイティブというのは、やはり人間本来が持っている強さであって、人間のやることをよりスピーディーに正確に補完するのが、デジタル化でありAIだと思うのです。

 だから私はAIと人間社会は共存していくと考えています。人間の思考判断が前輪であって、AIとデジタルは後輪なんですね。「こういう方向に進んで、こういう社会を作っていく」と人間が決めたら、それをAIやデジタルが後輪で力強く後押ししてくれる。今まではその後輪がなかったわけです。

 前輪で人間が進むべき社会を創造したら、その社会の実現に向けてAIやデジタルが後輪でそれを力強く進めていく。人間とAIはそういう関係になっていくと考えています。

●組織を率いる上で、一番大切にしていること

――小路会長は経団連副会長としても日本を先導する立場にあると思います。リーダーとして大きな組織を率いる上で、一番大切にしていることは何ですか。

 やはり叡智(えいち)を集めることですね。1人だけで企業や集団を率いたり、目標に向かっていったりすることはできないんですよ。皆の力が必要で、その「皆の力」というのは叡智を集めることなんです。これが一つ。

 それから私は、これからのリーダーは「グローバルリーダー」という言葉ではなくて「グローバルイノベーター」にならねばならないと考えています。リーダーそのものがイノベーションを引き起こす人材であらねばならない。私もリーダーからイノベーターにならねばと、今もがいています。

 そしてイノベーションを起こす人材であるためには、高度専門知識も備えていかなければなりません。だからこそ、リカレント・リスキリング教育による人材育成が、今後ますます重要になると考えています。

(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

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