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そのDXツール、本当にいります? “情弱” 経営者にならないためのコツとは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月25日 11時15分

そのDXツール、本当にいります? “情弱” 経営者にならないためのコツとは

RISU Japanは、タブレットを利用した算数の学習教材を手掛ける

 さまざまな企業で導入が進むDXツール。近年では生成AIも取り入れられ、新規導入を焦る経営者もいることだろう。DXの必要性は認識しつつも、実際にどんなツールをどういった目的で導入すればよいかが課題となっている企業も少なくない。

 実際に仕事に関する悩みに向き合うWebメディア「リバティーワークス」の調査でも、約65%の企業がDXの重要性を感じながら実践できていない現状があるという 。

 企業はどのようにDXツールの導入を進めれば良いのか。『DX沼からの脱出大作戦』(ダイヤモンド社)の著者でもあり、各ビジネス媒体でDXの記事も手掛けるRISU Japanの今木智隆社長に聞くと、意外な答えが返ってきた。

●何千万円かけて自社製品とセット購入された商品を分析 分かったことは?

――これまでITコンサルとして数々の企業の問題を解決してきた今木さんは、日本企業のDXの課題をどのように見ているのでしょうか。

 さまざまな課題があると思いますが、例えば小売業界ですとPOSデータをいかに活用していくかが課題でした。近年はこれに関するDXツールが大量に出回っています。実に多くのツールが出回ってきているものの、これらを使いこなせているのは、ごく一握りの人たちだけだと思います。

 某飲料メーカーの例を見てみましょう。その企業は自社のお茶製品と一緒に買われている商品が何かを、何千万円かけてデータサイエンティストに分析させたそうです。そこで分かったのが「一緒に買われていたのはコンビニのおにぎりでした」という答えだったんですね。これは素人の目から見ても「そりゃそうだよね」となると思います(笑)。ここからさらに詳しく見ていこうとなっても「ツナマヨ」などの売れ筋商品が出てくるだけでした。じゃあ「おにぎりの次に売れている商品は何か」と見ていくと、今度はサンドイッチが出てきたみたいな、笑い話のような“笑えない”話がありました。

――いかに分析手法が高度になったとしても、マーティング担当者が何を分析するかという問題が残るわけですね。

 いくらITが進化しているといっても、お金をかけたから新しいことが分かるわけではありません。ITは進歩している一方、人は昔に比べて必ずしも進歩しているわけではないのです。つまりITのコストばかりがどんどん上がっていく時代なので、使う側に課題が生じているといえます。

――ITやDXツールの使い手側は、どのように向き合っていくべきなのでしょうか。

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