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TXTが眼前で踊る! 世界的先駆者に聞く「映画館VRコンサート」の破壊力

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月25日 11時10分

 イCEOは「HYBEは、韓国のエンターテインメント企業として最高峰の会社の一つです。今回のTXTについては、彼らの優れたパフォーマンスやビジュアルはもちろん、特別なコンセプトやストーリーテリングを持つグループである点など、VRコンサートと相性の良い部分が多いと思いました」と事業を拡大した理由を話す。

●リアルを超える動員数を期待

 そもそもVRコンサートを、なぜ映画館で開催するのか。 MM総研の調査によれば、2022年時点でVRゴーグルの所有率は5.6%とまだ低いものの、VR機器を持っている人であれば、自宅でも体験できるはずだ。

 「確かにVRゴーグルを所有していれば家でも見られますが、全てのファンが持っているわけではありません。ゴーグル自体も高価ですので、購入しなくてもVRコンサートを経験できる機会を提供したいですし、音響設備が整っている映画館で開催することにしました」

 もしVRゴーグルが広く普及すれば、収容人数という物理的な限界のあるリアルのコンサート会場以上の動員数を望める。VRのゴーグルが普及した後は、家と映画館の両方で開催することになるのかと聞くと「はい、並行して展開することは考えています。ディズニー映画のように、映画館で先に公開し、その後にDisney+のようなサービスでも公開し、自宅で鑑賞できるといったスタイルも考えられるでしょう」と話す。

 「VRコンサートが主流になるかどうかは分かりませんが、リアルとVRは異なる2つの経験を提供できると考えます。つまりVRコンサートが、リアルを代替するものではないということです」

 そうなると、いずれはリアルコンサートとVRコンサートがワンセットになる可能性もあるのかと尋ねると「そうだと思っています」と力強く答えた。実際に開催してみると、ファンの間で予想以上の一体感があったようだ。

 「VRコンサートに参加するために、ファンが1カ所に集まると一緒に合唱したり、会場に展示されているパネルを撮影したりしていて、皆さん、楽しんでもらっていましたね」 

 イCEOは今後、この市場が拡大すると予想している。

 「リアルなコンサートは、多くのファンを動員できる都市で開催している面があります。そんな中、アーティストに1日か2日間の時間をもらいVRコンサート用の撮影をして、VRコンサートを開催すれば、オフラインでアーティストのことを見たくても見られないファンたちを喜ばせることができます。しかも世界中のファンとつながるので、市場は広がっていくはずです」

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