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日立社長が「現場作業者の働き方改革」に注目するワケ “4つの人間力”を拡張せよ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 19時39分

日立社長が「現場作業者の働き方改革」に注目するワケ “4つの人間力”を拡張せよ

日立製作所の小島啓二社長(撮影:河嶌太郎)

 日立製作所が、現場作業者の働き方改革に注力している。

 同社が東京国際フォーラムで開催した「Hitachi Social Innovation Forum 2024 JAPAN」の9月4日の基調講演に、小島啓二社長が登壇。人口減社会を迎え、今後いかにして生成AIをはじめとするテクノロジーによって「人手不足」を解決するかを語った。

 イベントでは講演の他、セッションや日立グループ各社による展示の中で、さまざまな業界の現場を支える「フロントラインワーカー」(現場作業者)の働き方をテーマに、テクノロジーによる変革の可能性を提示している。

 「データとテクノロジーの力で、フロントラインワーカーが輝く現場を実現する」「現場の人手不足というグローバルな社会課題を解決し、再び日本を成長の軌道に乗せられると確信をしている」と話す小島社長の講演内容をお届けする。

●日立社長「現場作業は極めて高度」 テクノロジーは何ができる?

 「日立はデータとテクノロジーを活用して、顧客とともに社会課題を解決する社会イノベーション事業に注力しています。私たちは健全な地球環境や人々の幸せ、そして経済成長の3つを同時に達成する持続的な経済成長の実現を目指しています」

 講演の冒頭、小島社長はこう切り出した。いま日本では、過去にない勢いで少子高齢化が進んでいる。そしてその影響によって多くの業界で人手不足が起こっている。2050年までには、実に2000万人の労働人口が減少するという見通しもある。特にものづくりなどの現場においては、若手社員の採用が難しくなり、熟練社員の退職によって、技術伝承が必要な事業の継続が困難になる企業も出てきている。

 これは、日本だけでなく世界中の多くの国々でも共通している問題だ。現場の人手不足は、まさにグローバルな社会課題の一つとなっている。

 しかし小島社長は「データとテクノロジーで現場にイノベーションを起こすことによって、必ずやこの困難を乗り越えられると信じている」と語る。

 「日本の素晴らしさは現場の力、まさに『現場力』に根ざしていると考えています。刀鍛冶の精錬や鍛造といったような、古来の現場の技術が日本にはあり、これが明治維新以降の近代化でのものづくりの支えとなりました。多くの日本企業が優れたものづくりの力を発揮し、日本製品の極めて高い品質を支えてきました。日立自身もこうした企業の一つです」

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