1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

AIを活用したセキュリティは何を変えるのか? 「知的なデータインフラ」構想に迫る

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月29日 19時38分

 「『あらゆるデータのサポート』『観測可能なデータインフラ』『サードパーティーとのシームレスな連携』の3つがきちんと備わることで、AIのようなインテリジェンス技術の導入をスムーズにし、常に利用可能なAIを実現できます。当社はこの3つのポイントを顧客が同時に実現できる技術・製品を提供するべく、Intelligent Data Infrastructureを発表しています」(神原さん)

 こうした機能を搭載した製品群が、同社の「AFF Aシリーズ」だ。「パワフル」「インテリジェント」「セキュア」の3つを柱にしている。「パワフル」はストレージの容量や速さを、「インテリジェント」はAI開発をよりシンプルにする性能を、そして「セキュア」はランサムウェアをはじめとするさまざまなセキュリティ対策を指す。

 中でも特徴的なのが、1秒間に1テラバイトの転送速度を実現している点だ。神原さんによると、これにより「大規模言語モデル(LLM)の移設や構築を、現実的な時間で実現可能にしている」という。

 ランサムウェア対策として、AIによる攻撃の検出を実現しているのも特徴的だ。これによりランサムウェアの学習期間が不要で、導入直後から正確に検出できるものにしている。

 サイバー攻撃を受けることを前提に設計した新たなデータ保護方式も採用した。管理者でも、指定された期間内はバックアップデータを削除できない機能を利用でき、かつ、複数管理者の合意時のみボリュームの削除など重要なシステム変更を実行できる機能を追加している。

 保存されている全てのファイルが格納されているボリュームのバックアップイメージを、バージョン履歴ごとにたどれるようにした。もしランサムウェアの攻撃を受け、ファイルが暗号化されてしまったとしても、即座に攻撃を遮断し、緊急バックアップを取得することで、暗号化前のデータに戻せるようにした。この攻撃の検知にAIを活用。迅速な攻撃からの防御と攻撃アカウントの特定が可能だ。

 「データ管理において、顧客が最も優先する項目がセキュリティです。皆さんも銀行にお金を預けていると思いますが、そこにはセキュリティ対策への期待もあると思います。データストレージも同様、サイバー攻撃に対する防御策として、装置自体が責任を持って対応することが必要な時代になりました」(神原さん)

 AIの急速な普及によって、ストレージの性能や、消費電力の効率性も課題になっている。だがそれ以上に、セキュリティ対策への需要が高まってきた。エンタープライズ企業の担当者にとっても、この3つの課題にどう対処していくべきかが重要になってくるだろう。

(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください