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生成AI活用の課題に迫る DXによる改善余地が大きい業種とは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月14日 11時23分

生成AI活用の課題に迫る DXによる改善余地が大きい業種とは?

Gen-AXの砂金信一郎社長CEO

 生成AIを活用する企業が増えている。PwC Japanグループの調査によると、43%の大企業がすでに自社業務に生成AIを活用しており、24%が活用に向けて推進しているという。だが、米国などと比べるとその度合いは低く、日本企業のDXは立ち遅れている。

 一方で、国内で生成AIを活用したサービスを開発、運用する動きも出てきている。ソフトバンクのグループ企業、Gen-AX(ジェナックス)もその一つだ。Gen-AXはもともとLINEヤフーでAIの研究開発に携わっていたメンバーが多く在籍しており、企業の生成AI活用推進に向けたコンサルティングサービスとSaaSを提供している。

 Gen-AXの社長を務めるのが、これまでマイクロソフトでITエバンジェリストとして活躍し、旧LINEのAIカンパニーのCEOも務めていた砂金信一郎氏だ。砂金氏は2023年7月からGen-AX社長に就任しており、日本企業の生成AI活用を推進する職責を担う。

 日本企業が生成AIを活用する上でどんな課題があるのか。今後DXのポテンシャルが高い業種はどこなのか。前編【ソフトバンク子会社「Gen-AX」設立の狙い 「AIによる業務変革」はどこまで進むか?】に引き続き、砂金社長に聞いた。

●日本企業の生成AI活用の課題は?

――砂金社長は前職では旧LINEのAIカンパニーCEOを務めていました。これまでどんなキャリアを歩んできましたか?

 私は東京工業大学出身なのですが、経営システム工学科出身で、企業の生産管理を専攻していました。ですから大学でAIを専攻していたわけではないんですね。当時、イスラエルの物理学者であるエリヤフ・ゴールドラット博士が書いた『ザ・ゴール:企業の究極の目的とは何か』という本が流行(はや)っていて、その「制約理論」に基づいた工場の生産計画の最適化を研究テーマにしていました。

 研究にあたって最適化計算も自分で数理モデルを作り、コンピュータに解かせることを学生の時からしていました。ただ、当時はGPUやCPUが貧弱だったので、AIはあまり使えませんでした。

 大学卒業後は日本オラクルに入社し、ERP(企業資源計画)の研究開発に携わっていました。学部時代の専攻がそのまま仕事に結びついた形です。オラクルではAIのはしりともいえる予測モデルについての業務に取り組んでいました。

――その後は、戦略系コンサルティングファームのローランド・ベルガーに転職し、2008年には日本マイクロソフトに転職しています。

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