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「Aさんの意見は?」「いやー……」 上司の“自己満ファシリテーション”3つの特徴はこれだ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月21日 8時45分

 このような論理の飛躍を防ぐには、ファシリテーターが適切な質問で軌道修正する必要がある。「営業力を高めるために、オフィスの環境を変えることがどう影響するのか、もう少し具体的に説明してもらえますか?」といった形で、論理の道筋を整理するのだ。

●ファシリテーターに必要な2つの質問パターン

 質問には「深堀りする質問」と「広げる質問」の2つのパターンがある。この2つをバランスよく使い分けることで、効果的な発散ができる。

 「深堀りする質問」は、出されたアイデアの本質や具体性を引き出すために使う。つまり抽象度の高いことを、具体化させていく質問だ。

1. なぜ?

2. 具体的に?

3. 例えば?

 この3つを効果的に使おう。

 「なぜそう考えたのですか?」「具体的にどんな事例がありましたか?」「例えばどんなメリットが考えられますか?」――このような質問により、漠然としたアイデアがドンドン具体化していく。また、アイデアの背景にある思考プロセスも明らかになるだろう。

 一方で「広げる質問」は、新しい視点や可能性を探るために使う。別の切り口を紹介することで、議論を横展開できるようになるのだ。

 「SNS以外でのマーケティング手段は、他にどんなものがありますか?」「わが社にとってはそうでしょうが、お客さまの立場から見たらどうでしょうか?」「効果があるとのことですが、コスト面ではどうですか?」――このような質問を繰り返すことで、思いもかけない発想が生まれる。またメンバーの視野も広がり、より創造的なアイデアも出やすくなるのだ。

●アイデアを「収束」させる際の重要ポイント

 発散させたアイデアは、適切に収束させなければならない。

 「今日もらった意見を、こちらで精査して、いろいろと対策を練っていきたい」

 このような発言はファシリテーターの信頼に関わる。意志決定から逃げている、と思われても仕方がない。キチンと決着をつけないと、もう二度とメンバーたちは自分の意見やアイデアを出そうとは思わないだろう。

 収束させない、ということは、野球の練習だけさせておいて、試合には出さないのと同じだ。とはいえ、結論ありきの収束は避けるべきだ。では、どのように収束させたらいいのか? ファシリテーターは以下の3つのポイントを意識しよう。

1. 評価基準を明確にする

 収束するためには「仕分け」をしなければならない。何らかの基準に照らし合わせて、「これは○」「これは△」「これは×」といった感じで、出てきた意見やアイデアを一つ一つ評価していくのだ。先述した通り、ファシリテーターや一定のメンバーの意向で、「やはり、これで決まりですね」と、評価せずに結論を導いてはいけない。

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