ミズノ、3Dプリンターで自分専用シューズ 足に合わせたソールを設計
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月29日 16時40分
ミズノ、2025年4月1日からパーソナルフィッティングシューズのオーダー受付を開始(出所:プレスリリース、以下同)
●プロダクトInsights
日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。
ミズノは、個人に合わせたソールを3Dプリンターで設計・製造する技術を開発し、2025年4月1日からパーソナルフィッティングシューズ「3D U-Fit(スリーディーユーフィット)」のオーダー受付を開始する。
ミズノによると、足幅が広い、狭い、左右でサイズが異なるなど、シューズ選びに困っている人は多いという。しかし、シューズの機能のほとんどを担うソールは、製造工程の都合上、個人に合わせて変えられないという技術的な制約があった。3D U-Fitで個人の足型を測定すれば、データに合わせてミッドソール、アウトソール、中敷きが一体となった特別なソールを作成可能となる。
パーソナルフィッティングシューズを購入するには、まず「MIZUNO TOKYO」(東京都千代田区)で足型を測定。足とシューズの専門家による診断を受けたのち、土台になるソールを設計する。アッパーカラーはホワイトとブラックの2色、ソールはデザインが違うType-AとType-Bの2種類から選択可能だ。
ソールは独自構造を持ち、クッション性に加え足底にかかる体重などの負荷を軽減する機能があるという。この独自構造は日米で特許を取得済みだ。
最終確定した足のデータをミズノテクニクス山崎ランバード工場(兵庫県宍粟市)へ転送し、シューズを製造する。価格は1足5万5000円で、オーダーから約2週間でシューズが完成する。
今回の製造工程では、通常シューズ作りで必要な金型が不要になる。また、個人に合わせ作成するため、材料や在庫を大量生産する必要もなく、輸送費の削減にもつながる。ミズノは「足の長さが左右で違う人向けにソールの厚さを調整したり、体のバランスや個人の好みによってソールの硬度を変更したりできるよう、今後も開発を進める」とコメントした。
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