IT素人の40歳が凄腕エンジニアに? 東急ハンズ店員がジョブチェンジで成功するまで

ITmedia エンタープライズ / 2017年11月21日 11時10分

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元東急ハンズの店員で、40歳を目前にして東急ハンズのシステム開発エンジニアにジョブチェンジした藤倉寛之さん

 「人を喜ばせるような仕事がしたい」――。そう思って東急ハンズに新卒で入社して以来、店舗での経験を積み重ねてきた藤倉寛之さん。40歳を目前にしたある日、突然、エンジニアへのジョブチェンジを命じられた。

 40代にもなると、新たな挑戦をするより、「今までの経験を生かしてキャリアアップしたい」と思う人が少なくない。それまでのキャリアをリセットされるかのような境遇に悲観的になってもおかしくないところだが、藤倉さんは違った。

 ゼロから新しいことを学べる機会を楽しみ、エンジニアとしての仕事に前向きに取り組んだのだ。異動から4年後の現在、藤倉さんはIT子会社のハンズラボに転籍し、充実したエンジニアライフを送っている。

●異動で気付いた「本当にやりたいこと」

 藤倉さんは新卒で東急ハンズに入社後、2つの店舗で通算15年間、販売員や商品管理の仕事をしてきた。

 扱う商品のカテゴリーが多岐にわたり、カテゴリーごとに深い知識を持つ店員がいる東急ハンズだが、店員は持ち場を異動することも多いという。藤倉さんも、DIY用品の売り場からパーティグッズなどのバラエティ用品の売り場へと異動した経験を持つ。

 同じ店内でも、カテゴリーが異なれば、商品知識を一から蓄えなければならないのはもちろん、仕入れのやり方も異なるため、新たに学ぶことがいろいろとあるそうだ。しかし、異動したばかりでも、お客さんには「配属されたばかりで分かりません」などといえるはずもない。日々の仕事をこなしながら覚えていくしかないのが販売員の仕事だと、藤倉さんは当時を振り返る。

 その後、販売員から店の商品管理の担当へと異動した際に、藤倉さんは、「自分は裏方の方が向いているのかもしれない」と思い始めた。

 「人を喜ばせることが好きだと思っていたのですが、実際には、『どんなときにも親身になって』というのは難しくて。そんなときに販売管理の仕事をしてみて、裏方の方が向いている、と思ったのです。数字を見るのは嫌いじゃなかったし、ある程度、自分のペースで仕事ができるのも性に合っていました」(藤倉さん)

 とはいえ、社内報告のための数字をまとめながら、「これ、誰のためにやってるんだっけ?」というモヤモヤした思いがあったという藤倉さん。情報システム部門への異動の話があったのは、ちょうどそんなタイミングだった。

 その頃、東急ハンズでは新たな動きが起こっていた。当時、IT物流企画部長を務め、後にリテール特化のITソリューション企業、ハンズラボを立ち上げる長谷川秀樹氏が、情報システムの内製化を推進していたのだ。

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