総務省の新政策にAppleが猛反発 「競争の抑制につながる」「差別的な対応」

ITmedia Mobile / 2019年8月23日 19時48分

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2017年発売ながら、いまだに売れている「iPhone 8」(左)

 総務省が8月23日、今秋に改正を予定している、電気通信事業法の省令案等に関する意見募集の結果と、それに対する総務省に対する考えを発表した。改正法では、「通信料金と端末代金の完全分離」と「行きすぎた囲い込みの是正」が大きな柱になっており、分離プランの義務化、解約金を1000円とすること、端末割引を2万円までとすること、といった規制が盛り込まれている。

 意見はキャリア、MVNO、メーカー、消費者団体、個人などから提出されているが、省令案に反対の意向を示しているのがAppleだ。NTTドコモと楽天モバイルは、「公正な競争を促進する」「モバイル市場全体が活性化する」との理由で、省令案全体に賛成の意向を示しているが、Appleは明確に「反対」としている。

 Appleは「さまざまな要望を持つユーザーに対し、多種多様な製品と価格帯のモデル(iPhone)を用意しており、健全な市場では、さまざまな選択肢があることが重要」と考える。しかし、改正法が施行されると「競争の抑制につながり、日本のユーザーに対して、さらに高い価格で今より少ない選択肢という状況をもたらす」と述べている。

 Appleが問題視しているのは、端末値引きの制限だ。「iPhone XS」「iPhone XS Max」といったフラグシップモデルは10万円超えが当たり前で、モデルによっては10万円台後半に至るものもある。今までは、キャリアは上限なしの端末購入補助や、端末返却を条件に残債の半額を免除する施策を実施できたが、割引額が2万円に制限されることで、こうしたハイエンド機が売れにくくなることは容易に想像がつく。

 もう1つ、Appleが問題視しているのが、在庫端末に設けられた特例だ。端末値引きは2万円までが基本だが、在庫端末については、最終調達日から24カ月までは半額までの割引が許容される。また製造が中止された端末については、最終調達日から12カ月たてば半額まで、24カ月たてば8割までの割引が許容される。つまり、売れ残った型落ち端末は、10万円だと最大5万円、あるいは最大8万円の割引が認めれるわけだ。

 この特例に、Appleは猛反発している。Appleは最新のiPhone XSや「iPhone XR」などに加え、旧世代の「iPhone 8」や「iPhone 7」もいまだ販売しており、キャリアも取り扱っている。しかし旧モデルで5~8割もの割引が認められると、旧iPhoneの潜在顧客が奪われる恐れがある。

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