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「格安スマホ」という言葉もなかった黎明期、MVNOはどんな発展を遂げたのか

ITmedia Mobile / 2021年4月21日 14時24分

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「モバイルビジネス活性化プラン」の資料より。MVNOの新規参入促進が目的の1つに掲げられた

 ITmedia Mobile 20周年、誠におめでとうございます。

 モバイル業界に身を置く一員として、筆者も業界の「中の人」としてITmedia Mobileにはたびたび寄稿してまいりましたし、時には取材を受け、記事にしていただいたこともありました。その度に、多くの読者の皆さまに記事を読んでいただき、SNSやリアルの場で温かい(そして時には厳しい)フィードバックをいただいたことには本当に感謝をしておりますと同時に、ITmedia Mobileの持つ影響力の大きさにも改めて驚嘆しました。

 ここを1つの通過点として、さらに発展を続けていかれることを、心より祈念いたします。

●2001年に産声を上げたMVNO、本格スタートは2007年

 さて、ITmedia Mobileがスタートした2001年、筆者は、現在勤めているインターネットイニシアティブ(IIJ)に転職した直後で、駆け出しのネットワークエンジニアとして日々修行を積んでいた頃になります。既にインターネットの利用はそれなりに普及していましたが、その通信手段はというとアナログモデムやISDNによるダイヤルアップが中心で、ブロードバンド回線はようやくADSLがローンチしたばかり、光回線の普及はまだまだこれから、という状況であったように記憶しています。

 携帯電話はというと、世の中はまだ第2世代のPDCや(3Gである「FOMA」の開始が2001年8月)、この1月にサービス終了を迎えたPHSによる音声通話がメインであり、既に64kbpsのデータ通信が可能であったPHSはともかく、携帯電話ではデータ通信は9600bps程度の通信速度のパケット通信により、iモードやEZwebといったメールなどのコンテンツサービスを何とか利用可能だった時代でした。

 そんな中、産声を上げたのが「MVNO」です。日本での最初のMVNOは、現在もサービスを提供している日本通信であり、2001年にDDIポケット(その後ウィルコムに社名を変更し、紆余(うよ)曲折を経て現在はソフトバンクに吸収)のPHS網を借りて事業が開始されました。しかし、当時はMVNOという言葉は広く知られていたとは言いがたく、筆者も、まさか自分が将来MVNOの事業に携わることになるとは、この頃には想像もできなかったというのが正直なところです。

 世界に目を向けると、MVNOは日本と同じく、この時代にスタートしています。世界で最初のMVNOとして知られているのは、英国のVirgin Mobileであり(※諸説あります)、1999年にMNOであるO2のネットワークを借りてスタートしたといわれています。このVirgin Mobileに端を発し、特に多くの先進諸国が陸上国境を接しており、かつ第2世代携帯電話のデファクトとなったGSMをいち早く推進した欧州で、基地局設備にバインドしないサービスをMVNOが展開しやすい素地が整い、MVNOという事業モデルが先行して発展を遂げていくことになります。

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