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災害に備えて「ソーラーパネル」でスマホを充電してみた モバイルバッテリーの選び方も解説

ITmedia Mobile / 2024年10月24日 6時5分

 ソーラーパネルについては、9月の秋晴れの日に1時間ほどテストを行ってみた。使い方は簡単だ。直射日光の元で広げて5秒ほど置き、スマホやバッテリーとケーブル接続するだけでよい。日差しが十分であれば、充電が進む。

 「Google Pixel 9 Pro」と接続してUSB電流電圧チェッカーで計測したところ、FlexSolar 20Wソーラーパネルは最大で8.2Wの出力を記録。これは定格の41%程度だが、スマートフォンの充電には十分な電力だ。

 ソーラーパネルの実力をフルに発揮できてないのは、スマートフォンとの接続がUSB規格のBCP 1.5Aで行われているため。モバイルバッテリーとの組み合わせでも充電速度は若干落ちるが、実際の防災用途では大きな問題にならないと判断した。

 充電開始時は4.8Vほどだった電圧は、すぐに5V付近で安定した。電流は最初1.7A程度と高めだったが、充電が進むにつれて徐々に減少し、1時間後には0.4A程度まで低下した。これは典型的なリチウムイオンバッテリーの充電パターンだ。

 バッテリー残量59%から充電を開始し、1時間の充電でスマートフォンのバッテリー残量は69%まで上昇した。この間、ソーラーパネルは約1.275Ahの電流を供給し、総エネルギーは約6.076Whだった。このペースで充電を続けた場合、1万2000mAhのモバイルバッテリーは単純計算では約9時間25分(565分)で充電が完了することになる。

 しかし、実際の充電時間はこれよりも長くなる可能性が高い。日射量の変化や気温などの環境要因、モバイルバッテリー自体の充電効率(通常80~90%程度)、そして充電終盤での充電速度の低下などを考慮する必要があるからだ。これらの要因を踏まえると、実際の充電完了までの時間は12~14時間程度と見積もるのが妥当だろう。

 つまり、晴れた日であれば、朝から夕方までの日照時間内で、このソーラーパネルを使って1万2000mAhのモバイルバッテリーを満充電にできる可能性が高い。これは災害時の電源確保という観点から見ても、十分に実用的な性能といえる。

●曇りの日でも日差しが出ていれば使える

 曇り空の日でも検証を行ってみた。晴れの日と比べると充電性能は落ちるものの、それでも十分に実用的な結果が得られた。10時台の1時間の充電で約0.71Ahの電力を供給し、総エネルギーは約3.35Whだった。これは晴れの日の約55%の性能だが、災害時の緊急用電源としては十分な出力といえる。

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