ドコモが“料金プラン+AIのセット割”を提供する狙い なぜahamoやeximoが割引対象でirumoは対象外なのか
ITmedia Mobile / 2024年11月23日 12時32分
ドコモとSUPERNOVAは、12月1日にStella AIセット割を導入する
NTTドコモは、12月1日に生成AIサービスと特定の料金プランを組み合わせた際に、前者の料金を約1年間丸ごと割り引く「Stella AIセット割」を導入する。Stella AIとは、スタートアップ企業SUPERNOVAが開発した生成AIのフロントエンドといえるサービスで、OpenAIやGoogleなどの開発した各種AIモデルを単一料金で利用できる。より適切な回答を得やすくするため、さまざまなジャンルのテンプレートを用意しているのが特徴だ。
ドコモのStella AIセット割は、特定の料金プランを契約している場合、その利用料が11カ月間、最大で2728円割り引かれるというもの。初月無料キャンペーンと合わせると、1年間、Stella AIが無料になる建てつけだ。では、ドコモはなぜこのような割引を提供するに至ったのか。Stella AIやそれを開発するSUPERNOVAとはどのような企業なのか。ここでは、そのサービス内容やドコモの事業戦略を解説する。
●AIモデル横断でテンプレを選ぶだけでOK、簡単に使えるStella AI
Stella AIや、それを開発するSUPERNOVAの名前を聞いたことがある人は、少ないだろう。それもそのはず、同社は1月に設立されたばかりのスタートアップだからだ。サービスのStella AIも、まだ一般向けにはリリースされておらず、ドコモの割引と同時に提供が開始される。しかも同社は当初、生成AIで描いた企業用などの学習マンガをサービスとして提供することを目指していた。Stella AIは、そこから大きく事業内容を転換し、誕生したサービスだ。
特徴は、複数のAIモデルをまたがって利用できるところにある。採用されているのは、OpenAIの「GPT-4o」やGoogleの「Gemini 1.5 Pro」、Anthropicの「Claude 3.5 Sonnet」など、生成AIに関心がある人であれば、誰もが耳にしたことのある“有名どころ”が一通りそろっている。通常、これらを開発元と直接契約すると個別に料金がかかるが、Stella AIは均一価格で全てのAIモデルを利用できるお得さを売りにする。
サービスの建てつけとしては、「AI検索」をうたい、ソフトバンクと提携したPerplexityに近いといえそうだ。実際、各AIモデルを個別に契約していくよりも、Stella AIを介した方が出費を大きく抑えることが可能になる。一方で、料金プランは「ライト」「スタンダード」「プレミアム」に分かれており、それぞれに回数制限が設けられているのはPerplexityとの違いといえる。
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