「Huawei独自OS」は非現実的か “オープン”なOSと“クローズ”なアプリの関係

ITmedia NEWS / 2019年5月24日 17時41分

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オープンソースの「AOSP」は、各メーカーが自由に利用・改変できる

 安全保障や外交上の脅威になるとの名目で、米国の対Huawei包囲網が広がりを見せている。5月15日(米国時間)には、米商務省傘下の産業安全保障局が同社を「エンティティリスト」に追加し、事実上の禁輸措置を発動。これに伴い、中国Huaweiは米国政府の許可なしに、米国企業からさまざまな部品やソフトウェアなどを調達できなくなった。スマートフォンに搭載されるOSも、その一つだ。

 エンティティリストへの追加を受け、米GoogleとHuaweiは既存の端末へのセキュリティパッチなどを提供し続ける声明を発表。この動きに呼応するかのように、米商務省も既存顧客へのサポートなどを90日間、猶予する旨を発表した。結果、いま使っている端末が突然セキュリティパッチの提供を受けられなくなる事態は避けられたが、猶予期間終了後の状況は不透明なまま。

 禁輸措置自体は続くため、現状のままでは、新製品の発売も危うい。事実、5月下旬に複数キャリアから発売される予定だった「HUAWEI P30 lite」「HUAWEI P30 lite Premium」は各社が発売延期を表明した。

 CPUのライセンスを提供する英Armも取引を停止したと報じられており、予断を許さない状況が続くが、これを除くと、影響が大きいのはやはりソフトウェアだ。中でもスマートフォンの基盤ともいえるOSは、代替が難しい。ご存知のとおり、スマートフォン市場はiOSとAndroidの2大OSに集約される。IT市場調査会社のGartnerが発表したデータによると、2018年通期でのシェアは、アップルが13.4%、アップル以外のメーカーが合計86.6%で、事実上、これがAndroid陣営のシェアになる。スマートフォンを開発するメーカーにとって、Android以外の選択肢は取りづらいのが現状だ。

●Huaweiの「プランB」

 こうした中、Huaweiは「プランB」を模索しているようだ。同社製独自OSを開発し、Androidに代わってこれを採用していく計画が、一部メディアで報じられた。秋ごろに投入される予定で、Android用に開発されたアプリも、このHuawei製OSで動作するという。とはいえ、OSは基本ソフトとも呼ばれるほどの大がかりなプログラムだ。世界シェア2位で技術力の高いHuaweiとはいえ、にわかには信じがたい向きもあるだろう。

 一方で筆者は、独自OSの開発は技術的には十分可能だとみている。理由の一つが、「AOSP」(Android Open Source Project)の存在だ。AndroidはGoogleのOSと称されることがあり、これは間違いではないが、同時に「オープン」なOSでもある。

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