ディズニーの「Hulu」完全支配が意味すること サブスク動画はさらなる競争激化へ

ITmedia PC USER / 2019年5月19日 6時31分

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米Walt Disney Companyが、定額制動画配信サービス「Hulu」の完全支配権を獲得

【連載:ITはみ出しコラム】 ディズニーがSVOD(定額制動画配信サービス)「Hulu」の支配権を完全掌握しました。米Walt Disney Companyが、Huluの株式33%を持っている米Comcastとの“売買特権付きオプション契約”で、Comcastが持っていた権利を獲得したのです。

 Disneyといえば、オリジナルのSVOD「Disney+」を年内に立ち上げることで注目されています。

 Disneyはこれで、3つのSVOD(もう1つはスポーツ系の「ESPN+」)を運営することになります。少なくともすぐにHuluがDisney+に統合される、ということはなさそうです。むしろ、健全であるべきDisneyブランドのSVODでは扱いにくいR指定作品(傘下のMarvel作品「デッドプール」など)はHuluで、という使い分けをするのではないかとみられています。

 いずれにしても、主力のDisney+のための身辺整理という印象。Disneyは2008年のHulu正式立ち上げから1年後に経営に参加しましたが、出資者(Comcast、Disney、米News Corp.、米AT&T)同士の利害対立などで、Huluの運営は思うようにいっていませんでした。

 Disneyは、2017年8月にDisney+の立ち上げ計画を発表した段階で、既にHuluの支配をもくろんでいたようです。計画発表の数カ月後には、Hulu株の30%を持っていたNews Corp.傘下の21st Century Foxを買収すると発表しました。3月の買収完了で、DisneyのHuluの権利は60%に。今年の4月にはAT&Tが10%の株を手放しました。

 Huluは出資者それぞれのコンテンツを扱えるのが強みでしたが、出資者はDisneyだけになってしまいました。DisneyはDisney+を特別扱い(傘下のコンテンツの独占など)する気満々なので、Huluが今後どうやって生き延びるのか心配です。

 ちなみに、日本のHuluは、世界進出しようとして「やっぱりやーめた」ということで、2014年には日本テレビ放送網(日テレ)が買収済み。ライセンスはしていますが、経営はDisneyとは無関係です。

 ところで、DisneyにHuluを明け渡したAT&TとComcastはSVODから撤退するのかというと、その逆です。

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