[Japan In-depth 編集部]【日本の減災力を世界に広めよう】~世界防災ジュニア会議開催さる~
Japan In-depth / 2015年3月15日 15時3分
「世界には『減災』という考え方のない地域がたくさんある。日本には経験に基づいてリスクを回避できる知恵がある」開会宣言でこう語ったのは一般社団法人減災産業振興会の理事長でもある仁禮彩香(にれいあやか)さん(高校2年生)。東日本大震災を機に、避けられない大規模災害にどう向き合っていくべきか、考え始めたのは大人だけではない。
仙台市で14日に開催された世界防災ジュニア会議には、高校生を中心におよそ400人が参加した。会議を運営するのも、高校生と大学生。子どもたちの目線で災害への備えや被害を少しでも抑える為の知識や知恵を考える会議だ。会議では、防災や減災に関する優れた製品やシステム、プロジェクトに取り組む個人や団体9組がプレゼンテーションに臨み、もっとも優れたアイデアに与えられる“グッド減災賞”を競った。
「防災をもっとオシャレで分かりやすく」をテーマにデザイン性の高い防災グッズなどを手掛ける20~30代の女性グループ『防災ガール』。テレビ局の中継放送用の車両を改造して、廃油による発電機や太陽光による蓄電設備を搭載した『減災電源車』。非常時に着替えが出来ない場合でも快適に使用できるよう、防臭効果のある布を使用した女性用下着セット『レスキューランジェリー』などユニークな取り組みが並んだ。
9組の中から、「グット減災賞」最優秀賞に選ばれたのが、宮城県多賀城高校での防災・減災教育だ。4年前の3月11日、被災した多賀城高校では生徒108人が校内で一夜を明かした。被災時の教訓を活かそうと始まったのが、実際に津波が来た高さを示す標識を通学路の電柱に設置する取り組み。生徒たちが地元住民に働きかけて理解を求め、設置への許可を取った。
また、被災体験を伝えることにも重点を置き、海外からの旅行者らに被災地の現状や復興の様子を案内する活動を続けている。更に来年には「災害科学科」の開設も予定されている。
活動を発表した多賀城高校2年の後藤環さんは、「災害について考えることは、未来を考えること。例えば、防災マップなども紙ではなくWEBを活用したものにしたい」と若い世代にもより活用しやすい防災への取組にも意欲を見せた。
最後にあいさつに立った、仁禮彩香さん(高校2年)は、「こどもは未来のリーダー。自分たちの手で日本の減災の知恵を世界に広めていきたい。大人たちはそうした子供たちの活動を支援してもらいたい。」と力強く語った。小中高校生たちが中心となって開催した今回の会議。彼らの目線は、これからの防災・減災を議論する上で、欠かせないものだと感じた。
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