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[清谷信一]【少女漫画男性主人公に異変アリ】~ガチムチ、オタク、キモメンらがモッテモテ!~

Japan In-depth / 2015年5月24日 18時0分

[清谷信一]【少女漫画男性主人公に異変アリ】~ガチムチ、オタク、キモメンらがモッテモテ!~

少女漫画のヒロインの相手役や男性主人公といえば、背が高くてサラサラな髪の性別不明な優男、我々男性からみればそういうのが通り相場というイメージがあるだろう。

だがここ数年、少女漫画で異質な男性主人公が登場して人気を集めている。

その「横綱」が別冊マーガレットの連載中の「俺物語!!」(原作・河原和音、作画・アルコ、コミックスは8巻まで発売中)の主人公、剛田猛男だ。高校生ながら推定身長2メートル、推定体重120キロの巨漢。身体能力が極めて高く、正義感が強くて、気は優しくて力持ちだ。

頭は角刈りで、ゴツメの顔、いわゆる少女漫画のイケメンの基準から真反対のキャラクターだ。対して彼の親友で隣に住んでいる幼なじみ砂川誠は、いわゆる少女漫画的イケメンキャラだ(だけども女の子には興味が無い草食系)。

ところが、そんな猛男に小柄でおっとりしていて、お菓子作りが得意な別な学校の高校生、大和凜子が思いを寄せて両思いに。しかも砂川の女子大生の姉も、実は密かに剛田に思いを寄せていた、というモテぶりだ。

どう見ても猛男は汗臭くて鬱陶しい、少年漫画の番長的キャラである。番長じゃなければ、スポ根漫画のサブキャラだろう。あるいは新宿二丁目あたりで特定な同性にモテるタイプだ。

ところが彼こそがタイトルの通り、この漫画の主人公なのだ。恐らくこの手の人間ブルドーザー的なキャラが少女漫画の主人公として登場したのは少女漫画の歴史上初めただろう。このような以外な男性主人公の起用に「やられた!その手があったか!」と思った漫画家も多いのではないだろうか。

次に紹介するのが月刊デザートに連載中の「3D彼女(リアルガール)」( 那波マオ、コミックスは現在9巻まで刊行)。本作の主人公、ツッツンこと筒井光は冴えないオタクだ。キモオタとしてクラスからも浮いていた。唯一の友人のオタク仲間の伊東とゲームやアニメの話ばかりしている。当然ながら彼女いない歴=年齢で、興味対象の異性は二次元ばかりだった。

ところがひょんなことから超絶3D(三次元のリアルな)美女、五十嵐色葉と出会い、いきなり告白されて交際スタート。色葉は誰もが認める美人だが性格が悪いとの評判だったが、実は群れるのが嫌い、顔だけを評価されるのが嫌いな一匹狼的なキャラクター。

二人は周囲の人間を巻き込み、対立や誤解を超えたりしながら人間的にも成長する。光もお菓子づくりの才能を発揮したり、文化祭でも活躍したりするようになる。オタ少年がいつのまにやらリア充少年になっていた、てな、お話だ。

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