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[田村秀男]【狂った羅針盤「税収弾性値」を正す新浪剛史氏】~消費税10%への再引き上げは不要に!?~

Japan In-depth / 2015年6月19日 18時0分

グラフは1999年度から2014年度までの一般会計税収の弾性値の推移である。デフレ期は経済の安定成長期に比べて税収が上下に大きく弾む傾向があるのだが、それにしても1や1.2~1.3というのは、きわめて低い。しかし、数字は微小でも政治的には大きな一歩である。

実際に試算してみると財務官僚にとっては衝撃的な結果が出る。

内閣府が2月に発表した「中長期の経済財政に関する試算」の成長率や税収の予測値に弾性値1.3を当てはめると、17年度に予定している消費税率10%に引き上げしなくても、23年度には一般会計税収が消費税増税したケースよりも多くなる。つまり、10%に再引き上げしなくても済むことになる。安倍首相は任期中に10%を超す増税はしないと早々と財務官僚に対して言い放ったが、その10%への引き上げにこだわらなくてもよくなる。

今後、安倍政権は財政面でもごくまっとうな成長政策をとりやすくなるだろう。官邸主導で財務官僚による呪縛から財政を解き放ち、航空宇宙、バイオ、新エネルギーなど今後の日本の産業の基軸となる分野や、中国に対応するアジアのインフラ整備などで、資金の裏付けのある成長戦略を打ち出せる。

安倍首相は新浪氏のような気鋭の実力派経営者を自陣に取り込めば、財務省御用メディアも翻意せざるをえなくなる。財務官僚の神通力もうせる。長期政権が確実となる中で、日本のデフレの元凶ともいうべき財務省主導型経済政策からの転換が進むと期待したい。

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