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[俵かおり] 【エチオピア人が愛して止まない主食“インジェラ”】~生産効率良い穀物への代替も望まれる~

Japan In-depth / 2015年6月19日 23時0分

例えば多くのエチオピア人にとり、見たことがない貝類やエビなどの甲殻類は「昆虫」でしかない。タコやイカにいたっては、得体の知れぬ気持ち悪いもの。魚といえばナイルパーチやティラピアなどの淡水魚をまれにフライにして食べるぐらいだ。生魚などもってのほか、という感覚だ。(外国に暮らしたことのあるエチオピア人は別で、お寿司など日本食は大好きだ)

インジェラは、特に健康志向の強いアメリカ人の間で、小麦と違いグルテンを含まないために「健康食品」として少しずつ、けれども確実に人気が高まっている。アメリカでは生産もされていて、健康食品ショップなどで売られている。アメリカで宣伝されているテフやインジェラはエチオピアでのものよりもはるかにおしゃれでスタイリッシュで、全く別ものに見えるから不思議だ。

テフはとても生産性が低く、おまけに実が非常に小さいため(米粒の3分の1ほど)、穀物として効率も悪い。栄養不足に苦しむ人々が何百万人といるこのエチオピアで、より生産性の高く、効率のよい別の穀類を増産すべきだという議論が盛んに行われている。けれども、ランチに皆で輪になってインジェラを囲んでわいわいと食べている姿を見ると、この食文化はずっと続いてほしいと微笑ましく思うのである。

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