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[岩田太郎]【“声なき多数派”、安倍政権支持に傾くか?】~安保可決後の民意はどこへ 1~

Japan In-depth / 2015年7月17日 19時0分

だが1952年の抜き打ち解散総選挙でも、1960年の安保解散総選挙でも、時の政権は長期的に貧富の格差を解消させ、民衆を富ませる統制経済政策で国家改造を推進したことがサイレント・マジョリティの心を掴んだ。そこが今と違う。

安保解散選挙では、岸が提唱して池田が発展させた所得倍増計画などの経済政策で、自民党の安泰ムードが支配したのが勝因だ。抜き打ち解散総選挙の当時は同年4月の「独立」達成の昂揚感の中、日本経済が朝鮮特需で潤っており、戦中の軍部・戦後の占領軍が実行した格差解消策の実感効果が現れていた。

つまり、国民生活を根源的に向上させる懐柔策が効けば、無党派層の安保法制支持が高まる可能性は増大する。だが、安倍政権が推進するのは一時的なバラマキ政策や、貧者や弱者を追い詰める改正派遣法、大企業優遇で貧富の差を拡大させ国富を奪うTPP(環太平洋パートナーシップ協定)だ。これで人心が掴めるか。

次回総選挙で安倍首相、あるいは安倍氏の後継首相が無党派層の支持を獲得できるかは未知数だ。民心掌握のための「解決策」で、かえって矛盾がより先鋭化してあちこちから噴出し、真綿で首を締めるが如く与党を苦しめそうだ。

(その2に続く。シリーズ全2回。つづきは【無党派層の民意を米中に突きつけよ】~安保可決後の民意はどこへ 2~



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