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【巧妙な中国経済外交に危機感】~“抗日戦勝70周年式典”にバヌアツ出席~

Japan In-depth / 2015年9月14日 18時0分

【巧妙な中国経済外交に危機感】~“抗日戦勝70周年式典”にバヌアツ出席~

先日中国で行われた抗日戦争勝利70年のビックパレードの様子、日本ではどれくらい放送されていたのでしょうか?


ここバヌアツでは、連日、中国大使館が新聞で大々的に広告を出し、9月3日、当日は中国のCCTVで2時間以上の生中継をしていました。どの記事をみても、中国が、日本の侵略に勝利した歴史的な日と書いてあります。


ここバヌアツは、中国人の数は、日本人より多いですが、マジョリティは現地人のバヌアツ人。その次に、オーストラリア、フランス、ニュージーランドと続きます。第3者が、どのようにこの行事を受け止めるのか、怖い気持ちで当日、CCTVの中継を見ました。


英語が苦手な私でも、JAPAN, JAPANと連呼している解説で、内容がなんとなく推察できます。気になって他のチャンネルを見てみると、オーストラリアのBBCニュースだけ、同じく生中継をしていました。このチャンネルでは、番組専属の解説者が話しており、現在行われている事実だけを伝えていました。日本にも中国にもよらない中立な解説で、日本人の私は少し、ほっとしました。


習近平国家主席の演説では、解放軍を30万人削減すると言っていましたが、結局のところ、今の軍事力を全世界に見せつけたいという思惑丸出しの大掛かりな軍事パレードだったと私自身は感じました。


影響力を示すためにロシア、韓国を始め、諸外国を招待し、30カ国がパレードに参加しました。その中にバヌアツもいました。人数こそ7人と少なかったのですが、バヌアツの旗を見たとき、なんとも言えない気持ちになりました。バヌアツのキルマン首相も出席しました。確かに、今のバヌアツにとって、中国は手放す事ができない支援国です。現在進行中のコンベンションセンターの建設を始め、各方面でバヌアツをサポートしています。バヌアツの現状を考えると欠席することは不可能だったでしょう。


しかし、アメリカ初め、ヨーロッパ諸国のトップが参加しなかったにもかかわらず、バヌアツの首相が出席したことは、世界から中国寄りの国ととらえられる可能性があります。これは、バヌアツ政府の意図するところではないはずです。


以前、親日家の初代大統領ジョージ・ソコマヌ氏にインタビューした時も、我々にとって日本も中国もどちらも仲良くやって行きたい相手だという言葉がでてきました。まさに、このコメントがバヌアツの目指す外交だと思います。中国、日本だけでなくオーストラリア、フランス、アメリカ、などなど世界各国と良い関係を築いていきたいはずです。


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