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仏、深刻な農業の地盤沈下

Japan In-depth / 2018年2月28日 7時0分

仏、深刻な農業の地盤沈下

Ulala(ライター・ブロガー)

「フランス Ulala の視点」

【まとめ】

・農業大国フランスでパリ『国際農業見本市(SIA)2018』が開催中。

・生産農家は低収入に苦しんでいる。

・マクロン大統領、設備投資への補助金など農業保護策打ち出した。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真の説明と出典のみ記載されていることがあります。その場合はhttp://japan-indepth.jp/?p=38677で記事をお読みください。】 


現在、2018年2月24日~3月4日の期間で、農業大国・フランス、パリ『国際農業見本市(SIA)2018』が開催されています。例年多くの入場者を集め、特産品目当ての買い物客から政府高官までが詰めかけるフランスの国家的イベントである農業見本市。そんな農業見本市開催の2日前の2月22日、エマニュエル・マクロン大統領により、エリゼ宮に若い農家約700人が招かれました。

▼国際農業見本市に参加した農家から話を聴く様子(マクロン大統領Twitter)


https://twitter.com/EmmanuelMacron/status/967366857572388865

▲写真)国際農業見本市2018 会場の様子 出典)国際農業見本市2018 

現在フランスの農業は、次世代への対応の遅れもあり、グローバル世界での競争力に押され多くの農家が苦戦しています。特に2016年に大きく問題とされて衝撃的だったのは、月収が350ユーロ(約46000円)未満であった農家が30%もあったという事実。

経済危機の影響や、輸入による価格の下落により生産農家も収入の減少に頭を抱えていますが、減少しても利益があるならまだいい方と言え、もっと問題なのは収入が生産費用を下回ることです。

例えば、2012年には養豚業者は45200ユーロの収入があったのにもかかわらず、2年後の2014年には22100ユーロと収入が半減。フランス北部にあるブルターニュでは、現在、豚の農家の約40%、または200の農場に相当する農家が倒産寸前となっています。それもそのはず、豚肉の生産コストは約1.75ユーロ/Kgかかるのにもかかわらず、スーパーマーケットでは販売価格がKg当たり約1.50ユーロで売られているのです。

それは乳製品に対しても同じことが言えます。経済危機の影響で乳製品の売れ行きが急激に悪化しました。生産コストとして、32~35ソンチーム/Lかかるため、作り手には40~45ソンチーム/Lが入らなければ最低限の生活ができないのにもかかわらず、実際には20~23ソンチーム/Lで取引されているのです。

この結果、2016年9月から2017年9月までの農業企業の倒産件数は1281件、過去12カ月間に比べて6.7%の増加。農家の30%は2016年に1カ月あたり350ユーロ未満の収入であることも含め、全体の平均収入は1年あたり13000〜15000(約171万円~197万円)ユーロ、1カ月あたり1083〜1250ユーロ(約14万円~16.5万円)と、国が定める最低賃金のSMIC(2017年)の1480.7ユーロ(約19.5万円)よりも下回っているという生活。そして、さらにヨーロッパから援助が削減される話が上がって追い打ちをかけます。

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