1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

オウンゴール続ける日本政府の「歴史戦」

Japan In-depth / 2018年3月10日 11時0分

オウンゴール続ける日本政府の「歴史戦」

島田洋一(福井県立大学教授)

「島田洋一の国際政治力」

【まとめ】

・文在寅大統領、慰安婦問題で改めて日本の対応を非難。

・旧日本軍の慰安所利用は国際組織犯罪たる人身売買に該当しない。

・「明治産業革命遺産」が世界遺産に登録された時も外務省はオウンゴールをおかした。

 

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真の説明と出典のみ記載されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttp://japan-indepth.jp/?p=38834で記事をお読みください。】 

 

2018年3月1日、韓国の文在寅大統領が「3・1独立運動」式典で慰安婦問題に改めて言及し、「加害者である日本政府が『終わった』と口にしてはならない」「戦時の反人倫的な人権犯罪行為は終わったという言葉で覆い隠せない」などと日本の対応を非難した。

 

▲写真 2018年3月1日 独立運動の99周年記念式典に出席した文在寅大統領夫妻(中央) 出典:Republic of Korea

菅義偉官房長官が同日の記者会見で、「日韓合意に反するものであり、全く受け入れられず極めて遺憾だ」と不快感を示したのは当然である。また菅氏は、日韓合意は「米国をはじめ海外においても高く評価された」とも強調している。しかしこの点で、楽観は禁物だ。

▲写真 菅義偉官房長官 出典:首相官邸HP

日韓合意には、韓国政府が以後「性奴隷」という言葉を使わない旨も含まれている。しかしうがった見方をすれば、もう十分「性奴隷」概念が定着したとの自信が韓国側にあえてこの約束に踏み込ませたとも言える。

例えば、文在寅演説を伝えたワシントン・ポスト(電子版)3月1日付の記事は、慰安婦の説明として「日本兵に性的サービスを強制された女性」とした上、「多くの専門家が、性奴隷状態(sexual slavery)に置かれていたという」と記している。日本政府は、国際的に影響力の大きい同紙に訂正を求めたのだろうか。韓国政府にいくら抗議してものれんに腕押しである。メディアに対する働きかけこそが本筋と意識し、努力を倍加せねばならない。

「また韓国がゴールポストを動かした」との言葉が外務省幹部からも聞かれるようだが、外務省主導の謝罪外交でオウンゴールを重ねてきた歴史をどこまで反省しているのか疑問がある。

安倍政権下でも危うい動きがあった。一例を挙げておこう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください