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日大記者会見問題とテレビ取材の在り方

Japan In-depth / 2018年5月27日 23時50分

日大記者会見問題とテレビ取材の在り方

安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)

「編集長の眼」

【まとめ】

・日大の記者会見で司会者とメディア側で衝突。

・日大は、テレビ局が番組毎に同じような質問をする、と指摘。

・テレビは局ごとの代表取材も考えてよいのではないか。

 

【この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイト でお読みください】

 

日大の記者会見が批判の嵐に晒されている。確かにクライシス・マネジメントの観点からは零点だろう。PRコンサルタントがついてないのではないか?と思うくらい稚拙な会見が続いている。

そして、大塚吉兵衛学長が会見をした。その時に大荒れにあれた内田正人前監督と井上奨前コーチの会見を仕切った広報部の米倉久邦氏の会見について質問が出た。「司会と記者のやり取り見て感想を聞かせてくれませんか?」というものだった。それに対して学長は「番組ごとに同じ会社が別な絵を撮りたがっている。一社でまとまって来てくれればな、というような気持ちが強くてですね、同じ局なのに3つ4つも番組ごとにクルーが分かれていて同じ質問を自分の番組の絵にしたいというのが(米倉氏は)ちょっとイラついたのかな、と。(米倉氏は)『番組ごとに絵を撮ってんだよ。自分のところの質問者が質問している絵が欲しいんだ。』と説明していた。」と述べた。その上で米倉氏について「態度として良くなかった。」とした。

この会見を見ていて、私は米倉氏がなかなかテレビのことが分かっているな、と思った。氏は共同通信出身、つまり活字の人でテレビの事はあまりわからないのかと思ったがどうしてかなり詳しかった。正確に言うと「絵が欲しい」というより、「質問者が質問している音が欲しい」とうことなのだが。絵はあくまでおまけで「xxx(テレビ局名・番組名)のxxx(名前)です。お聞きしますが・・・・・」という音声で番組内に流れることが大事なのだ。その顔を撮ろうと思うともう1カメ、会見用とは別に手配しなければならないので、番組としては若干ハードルが高くなる。

それはさておき、最近の記者会見を見ている人は気づいているだろうが、テレビ局は番組ごとに取材クルーを出すことが多い。それは番組ごとの編集方針のもと、独自性を出したいからだ。各番組はキャスターやディレクターを現場に送って取材させるので、いきおい、同じ局で複数の人間が質問する、ということが起きるのだ。通常、番組ごとの連携はない。

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