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質か価格か シンガポール和食事情

Japan In-depth / 2018年9月22日 20時5分

質か価格か シンガポール和食事情


坪井安奈(タレント・編集者・プロモーター)


「坪井安奈のあんなセカイこんなセカイ」


【まとめ】


・和食はシンガポールでもブームを超え、日常に溶け込んでいる。


・和食が広まった背景には「外食文化」がある。


・安さか、質か。今後、二極化がキーワード


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て見ることができません。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=42106でお読み下さい。】


 


世界への和食ブームの広がりには目を見張るものがある。今や、sushi(寿司)やsake(酒)はほとんどの外国人に通じ、日本発の世界共通語がたくさん生まれている。


20数年前、私がニューヨークに住んでいた頃は、小学校のお弁当におにぎりを持っていくだけで同級生に変な物を持ってきたとイジられていたのに…。改めて、時代の変化を実感する。


そんな和食ブームは、私が今住んでいるシンガポールでも顕著だ。シンガポールは東京23区ほどの小さな国だが、東南アジアではタイ・バンコクに次いで在留邦人が多く、親日派も多い。街を歩けばラーメン店や和食レストランを至る所で見かけ、スーパーに入れば日本の食材やお菓子が並ぶ。sushiやsakeに留まらず、sashimi(刺身)、edamame(枝豆)、teppanyaki(鉄板焼き)、izakaya(居酒屋)…などなど、あらゆる日本の食に関する言葉を口にする外国人が行き交う。ブームを超えて、もはや日常に溶け込んでいるような印象だ。


実際、シンガポール人やシンガポールに住む外国人に「日本に対してどんなイメージを持っているか?」と質問すると、「アニメ・漫画」に並んで「美味しい食べ物」という回答が圧倒的に多い。タクシーに乗るだけでも、ドライバーに「日本人か?俺は、お好み焼きが大好きだ」などと、食の話題を持ち出されることが多々ある。日本人としては、自国のものを気に入って、好いてくれることは素直に嬉しく思う。


 


■ 自炊なし!? 外食文化のシンガポール。


シンガポールで和食がこれほどにまで広がった背景の一つには、「外食文化」が挙げられる。共働きの夫婦も多いシンガポールは、自炊をする習慣があまりない。ホーカーセンターと呼ばれる屋台のようなフードコートへ行くか、家で食べるとしても惣菜を買ってくるか、デリバリーをするのが日常的だ。毎月の平均外食費はS$700を優に超えるというデータも出ている。(編集部注:日本貿易振興機構(ジェトロ) 「シンガポールにおける日本食レストランの出店状況及び日本食材の流通状況調査」)


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