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プロレスの味方は、いたしかねます(下) スポーツの秋雑感 その4

Japan In-depth / 2018年11月1日 17時57分

プロレスの味方は、いたしかねます(下) スポーツの秋雑感 その4


林信吾(作家・ジャーナリスト)


林信吾の「西方見聞録」


 


【まとめ】


・プロレス発祥に諸説。カネ賭けた格闘スポーツ観戦は古代から盛ん。


・健康増進や精神修養こそスポーツ。プロレス見ても心身は鍛えられない。


・サーカスと同列のエンタメ公言し派手な技で観客楽しませてはどうか。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depth のサイトでお読みください。】


 


 プロレスの歴史は、実はアマチュア・レスリングより古い。19世紀に英国で、レスリングの賭け試合が盛んに行われ、その試合形態がフランスに伝播してレスリングのグレコ・ローマンスタイルとして近代オリンピックの種目に加えられた、という経緯がある。


 


 グレコ・ローマンとは、読んで字のごとく「ギリシャ・ローマ式」という意味で、下半身に対する攻撃、および脚を使っての攻撃を禁じている点で、フリースタイルと区別される。ただ、その名称とは裏腹に、古代ギリシャ・ローマとはまったく関わりがなく、前述のように、18世紀の終盤から19世紀初頭にかけての時期、フランスで編み出されたものだ。


 


 古代ギリシャ・ローマで行われていたレスリングは、むしろ格段に荒っぽく、足蹴りや関節技が多用されていた。その後、ヨーロッパ各地でフォーク(民俗)レスリングが行われるようになったが、危険度の高いサブミッション(関節技や締め技など)は、自主規制されるようになったらしい。


 


 しかし、イングランド北西部のランカシャーでは、サブミッションを認めるスタイルが伝承され、俗に「キャッチ・レスリング」と呼ばれていた。本当はこちらがプロレスの起源で、今もヨーロッパではプロレスのことを「キャッチ」と呼ぶ例が多いのはその証拠である、と考える人も結構いる。


 


 もうひとつ、19世紀後半から、米国南部で盛んであった「カーニバル・レスリング」が起源である、と見る向きも多い。サーカスの見世物の一種として行われた賭けレスリングの興行だが、米国では今もプロレスという単語はなく、単にレスリングと呼んでいる。なんでも、ラスリンと南部訛りで発音するのが「正調」なのだとか。


 


……ここまで来ると、もはやどうでもいいわ、という気分になってしまうのは、私一人ではあるまい。カネを賭けて格闘スポーツを観戦する行為は、それこそ古代ギリシャの昔から盛んだったと記録されているし、中南米の古い文明でも(文字がなかったから記録がないだけで)、おそらくあったことだろう。


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