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米朝首脳会談 南北共同シナリオの行方

Japan In-depth / 2019年2月28日 1時50分

米朝首脳会談 南北共同シナリオの行方


宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)


「宮家邦彦の外交・安保カレンダー 2019 #09」


2019年2月25日-3月2日


【まとめ】


・北朝鮮の完全非核化の実現可能性は極めて低い。


・北朝鮮の「主体思想」はソ連と周辺強国への半従属の歴史から成る。


・トランプ政権上に成り立っている南北共同シナリオはいずれ破綻する。


 


【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=44377でお読み下さい。】


 


今週はベトナムで第二回米朝首脳会談が予定されているが、正直言って首脳会談にはあまり期待していない。今回も北朝鮮の「非核化」、すなわち北朝鮮が現在保有するものだけでなく、全ての核兵器・運搬手段を含む核兵器開発プログラムそのものを廃棄することについて北朝鮮が譲歩する可能性は極めて低いと考えるからだ。


しかし、「それでは身も蓋もない。何かコメントせよ」、とお叱りを受けそうなので、今回はもう少し大局的見地から、なぜ北朝鮮が核開発を止めないのか、なぜ韓国が北との関係改善を急ぐのか、について考えてみたい。これから述べることが正しければ、米国の大統領が誰であれ、こうした歴史的潮流を止めることはできないだろう。


何故そう考えるようになったのか。視点を変えて、北朝鮮と韓国の立場で考えれば、全てが合点がいく。筆者の仮説はこうだ。


 


● 1990-91年のソ連崩壊は北朝鮮の金日成と金正日にとって建国後最大のショックだったに違いない。ソ連の次は北朝鮮だと一時は確信したのではなかろうか。



▲写真 ソ連の象徴だったレーニン像 出典:Wikimedia Commons; Cmapm


● 北朝鮮がこの状況下で生き延びるためには核兵器を保有するしかない。1994年以降の核兵器開発は北朝鮮生き残りのための金正日の確信犯的行動である。


● 朝鮮半島の歴史は周辺の強国への半従属の歴史だった。半島で強大な独立国家が栄えたことは稀で、多くは最も強大な隣国との冊封関係で生き延びてきた。


● こうした歴史を知れば、北朝鮮の「主体思想」なるものも、朝鮮民族の「他に依存せず、自らの歴史の主体となりたい」という願望の一側面であることが判るだろう。


● 韓国の文大統領は確かに左翼だが、彼も左派のナショナリストだと考えれば合点がいく。彼は韓国が米国の影響下にあることが耐えられないのだろうと思う。


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