米中「新冷戦」長期化不可避 長島昭久衆議院議員
Japan In-depth / 2019年5月26日 1時10分
安倍宏行、Japan In-depth編集部(小俣帆南)
「編集長が聞く!」
【まとめ】
・米朝関係、金総書記が非核化プロセスでどんな提案できるか次第。
・菅官房長官訪米の目的は北の情報機関と日本の警察とのチャンネルの総括か。
・「新冷戦の時代」、日米同盟関係の中で抑止力拡大することが重要。
【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合は、Japan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=45947でお読みください。】
今月9日、北朝鮮が2発の短距離弾道ミサイルを発射。米中の貿易戦争は激化の一途をたどっている。流動化する東アジア情勢について、長島昭久衆議院議員に話を聞いた。
始めに長島氏は、北朝鮮のミサイル発射による挑発について「北朝鮮としてはあの手段しか持ち得ていない」と述べ、北朝鮮が短距離ミサイルの発射に踏み切った背景に「アメリカの関心を惹きつけるという点に関しては、ミサイルと核という手段しかない」ことと、「軍部を中心とした国内からの融和路線に対する懸念」があることを挙げた。特に国内からの懸念に対しては、金正恩総書記が「自分がアメリカに動かされているのではなく、自分がアメリカを動かしている」という力関係を示したかったのではないかと推測した。
また今年2月に開催された二度目の米朝首脳会談の結果について、「金正恩総書記はハノイで完全にシャットアウトされ、手詰まりに陥った」と述べた。更に会談を受けて「内部矛盾が噴出して金正恩総書記が統制出来なくなるのか、或いは次の手を打ってくるのか」が着眼すべき点だったとの見解を示した上で、今月に入って北朝鮮が短距離弾道ミサイルを発射した件についてトランプ大統領が「本件は不問に付し、対話路線を継続する」という姿勢を示していることを確認。今後の米朝関係については、「非核化プロセスについて、金正恩総書記が戦略的決断をして具体的な提案をどこまで出来るか」が鍵だと述べ、北朝鮮側には「あまり時間は残されていない」との見解を示した。
日本と北朝鮮の関係については、2002年に金正日総書記が謝罪をして拉致被害者5名を帰国させた事例を挙げ、当時の国際情勢について「北朝鮮はアメリカのブッシュ政権との関係は悪化の一途をたどり、中国・ロシアなどとも上手くいっていなかった。こういう八方塞がりの状況の中で日本に突破口を求めた」と述べた上で、現在の日朝関係も同じ構図であると指摘。
この記事に関連するニュース
-
岸田首相、北朝鮮との首脳会談に意欲 バイデン氏と連携確認へ
ロイター / 2024年4月5日 17時26分
-
北朝鮮の発射は極超音速ミサイル 「固体燃料化」完了を主張
共同通信 / 2024年4月3日 9時29分
-
北朝鮮、固体燃料式の新型極超音速ミサイル発射実験に成功=KCNA
ロイター / 2024年4月3日 8時16分
-
「もしトラ」シナリオがはらむ安全保障の死角 知日・知米派韓国人からみえる日米韓協力関係の隙間
東洋経済オンライン / 2024年3月23日 8時0分
-
金正恩総書記の本意はどこに?米インテリジェンスも四苦八苦…重要性増す「偵察衛星」【ワシントン報告⑭北朝鮮情報の収集】
47NEWS / 2024年3月22日 10時30分
ランキング
-
1東京15区は小池氏「影の主役」様相、与野党は距離感駆け引き…公明「水面下で協力模索」国民「公認並み支援」
読売新聞 / 2024年4月20日 7時13分
-
2「あり得ないことが起きている」…荻原博子さんかたる投資偽広告で7000万円被害、削除依頼もメタ対応鈍く
読売新聞 / 2024年4月20日 7時1分
-
3学生が1人しかいなかったからよ…「カイロ大首席卒業」を問い質した私に41年前の小池百合子が放った一言
プレジデントオンライン / 2024年4月20日 7時15分
-
4学校法人理事長がパワハラで退任 就任中に教職員78人退職 長崎
毎日新聞 / 2024年4月20日 11時30分
-
5現役教員ら「現場の声を聞いて」“給特法”4%から10%以上に引き上げ案に懸念
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年4月19日 20時46分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください