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動物の殺処分と安楽死を考える「アニマルウェルフェア」

Japan In-depth / 2019年11月17日 22時59分

動物の殺処分と安楽死を考える「アニマルウェルフェア」


Japan In-depth編集部


【まとめ】


・クリステル財団、動物の殺処分と安楽死を考えるシンポジウム開催。


・独には殺処分施設なく、適切な理由なく動物を殺す事は法律で禁止。


・私たち一人一人が動物福祉について考える事が大事。


 


動物福祉を推進する一般財団法人クリステル・ヴィ・アンサンブル(以下、クリステル財団)は、11月16日、動物保護の最前線に立つゲストと,動物の殺処分と安楽死について考えるシンポジウムを東京都の青山学院大学本多記念国際会議場で開催した。


青山学院大学で開催された、クリステル財団主催の「フォスターアカデミー」は、ヨーロッパ最大の動物保護施設「ティアハイム・ベルリン」からスタッフのアネット・ロスト氏を始めとするゲストを招き、動物の殺処分と安楽死についての議論を行った。


冒頭、財団の代表理事滝川クリステル氏が登壇した。滝川氏は「今日はこの場で皆さんの声を伺い、ディスカッションして殺処分について深く切り込んでいきたい。」と述べ、殺処分について、いかに動物に苦痛を与えない方法を作るのかの議論を促した。会場には約300人が集まったほか、メディアの姿も多く見られた。


続いて、クリステル財団の事務局長である堀江雄太氏が、財団の活動の一つである「パネル・フォー・ライフ」という取り組みを紹介した。QRコードが印刷された等身大の保護犬猫のパネルを様々な場所に置き、そのパネルを見て興味を持った人がQRコードを読み取ることで、飼い主を待っている犬猫の情報にアクセスできるものである。堀江氏はこのプロジェクトについて、「オンラインとオフラインを繋いだ取り組み」と述べた。



▲写真 QRコードが搭載された犬の等身大パネル ⒸJapan In-depth編集部


基調講演では、「ティアハイム・ベルリン」の、アネット・ロスト氏が登壇した。


ティアハイム・ベルリンは現在180人の職員が在籍し、約1400頭の動物を保護しているドイツで最も古い歴史を持つ協会の一つである。現在、約400匹の猫を保護しているが、親子、病気とケガ、リハビリ、野良猫などセクション毎に分けて、異なる保護をしているという。また、一般の猫とシニア猫の部屋を分けるなど、猫と里親のマッチングの確率をあげている。


動物の安楽死についてロスト氏は「ドイツにはシェルターや殺処分施設がなく、適切な理由なく動物を殺すことは法律で禁止されている」と説明した。しかし、重度な行動異常を持つ動物に対しては、倫理委員会が召集され、12項目の判断基準に基づき安楽死を認めることが可能であることが紹介された。「本当に苦しんでいて生きる喜びが見つけられないと判断された場合、安楽死も動物福祉である」とロスト氏は述べた。


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