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米でコロナ、ミニパニックも

Japan In-depth / 2020年3月9日 14時43分

米でコロナ、ミニパニックも


宮家邦彦(立命館大学 客員教授・外交政策研究所代表)


宮家邦彦の外交・安保カレンダー【速報版】 2020#10  2020年3月2-8日


 


【まとめ】


・米国でもコロナ感染広がる。今後ミニパニックの予想も。


・日本、官民一体で感染拡大防止のため、政治判断、決断を下す時期。


・サウスカロライナ州予備選挙ではバイデン氏が圧勝。


 


遂に米国で新型コロナウイルス感染者から二人目の死者が出た。二人とも西海岸ワシントン州だそうだ。同じワシントンでも、東海岸にある首都ワシントン特別区では未だ、中国は勿論、韓国や日本でも顕在化しつつある危機感があまり感じられない。これからは米国でも多数の感染者が出て、全米でミニパニックが始まるだろう。


 


先週末までのトランプ氏といえば、コロナウイルスの話は「トランプ政権を貶めようとする民主党側のペテン(hoax)だ」などと嘯いていた。今回のウイルスは致死性が低い分、感染性が高いので、完全に封じ込めるのは難しいそうだ。されば、今週も日米で狂騒曲が続くだろう。筆者は今週米国出張を予定しているが、どうなることやら。


 


今参議院予算委員会での質疑をNHKの生中継で見ているが、野党側の「専門家会議の議事録は作っているか、詳細を公表するか、概要のみにとどめるのか」といった細かい質問で、予想通り、議事が中断している。こうした歌舞伎は日本では当たり前だが、米連邦議会でこんな枝葉末節の議論はあり得ない。何故かって?


 


そもそも、今は各担当大臣が24時間働くべき時だろう。官民が一体で如何に感染拡大を防止するかにつき情報を集め、政治判断を行い、矢継ぎ早に決断を下す時期ではないか。その担当大臣たちを全員予算委員会室に缶詰めにし、専門家と協議する時間を奪っている姿は滑稽としか言いようがない。米国では起こり得ない光景だ。



写真)第18回新型コロナウイルス感染症対策本部


出典)首相官邸Twitter 


 


サウスカロライナ州予備選挙では予想通りバイデン元副大統領が圧勝した。詳細については最新版の「デュポン・サークル便り」をお読み頂きたいが、これでバイデン候補が優位に立つかは未知数だ。一時はダークホースと見られたブティジェッジ候補も脱落したが、サンダース候補を過小評価してはならない。3月3日のスーパーチューズデーの結果は今週後半に掲載する「デュポン・サークル便り」を読んで欲しい。


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