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絶好調テスラ、日本勢反撃へ 1

Japan In-depth / 2020年7月11日 0時31分

絶好調テスラ、日本勢反撃へ 1


安倍宏行(Japan In-depth編集長・ジャーナリスト)


【まとめ】


・米株式市場の時価総額でテスラがトヨタを抜いた。


・トヨタ、レクサスの小型SUVをEV化した「UX300e」を発売。


・スバルと共同開発のEVも市場に投入へ。


 


アメリカのEV専業メーカー、テスラの株価上昇が止まらない。


■ テスラ、時価総額でトヨタ超え


米株式市場の時価総額でテスラがトヨタを抜いたとの衝撃的なニュースが流れたのが1週間前の7月1日。そのわずか6日後の7日、テスラの株価は1429.50ドル(前日比+4.2%)をつけ、時価総額で一時2650億ドル(28兆5000億円)に達し、同日終値のトヨタとホンダの合計(27兆1036億円)を上回った。トヨタ、ホンダに日産を合計した時価総額(28兆7868億円)を抜くのも時間の問題だ。


背景にはテスラの好調な業績がある。2020年4~6月期の出荷台数が9万650台と市場予想を大きく上回った事が評価された。それだけ投資家がテスラの将来性に期待しているということだろうが、いくらなんでも行きすぎではないか。


テスラの生産台数を見てみよう。確かに右肩上がりに生産は増えている。特に廉価版Model3を投入してから伸びが顕著だ。しかし、2019年の総生産台数を見ても約36万5千台だ。トヨタの2019年の生産台数は約900万台。テスラの実に25倍近い。



▲図 テスラ生産台数 青:ModelS&X オレンジ:Model3+Y 出典:ReferenceMan


ではテスラの収益性はどうなのだろう?以下のグラフを見てもらいたい。そう。売り上げは伸びているが、利益はほとんど出ていないのだ。何故か?答えは簡単。巨額の先行投資をしているからだ。そしてその成長性を市場はトヨタや他の自動車会社より高く評価している。だから時価総額でトヨタ超えが起きる。売上高29兆9299億円、営業利益2兆4428億円のトヨタ、をだ。(2020年3月期決算)



▲図 トヨタの売り上げ高・営業利益推移 出典:gurafu.net


気をよくしたテスラは人気のSUVにも進出。ModelYなる新型車を投入した。2020年3月に米国で納車が始まっている。モーターを前後に搭載しているのが特徴の4WDだ。トップグレードの「パフォーマンス」と「ロングレンジ」の2グレード。「パフォーマンス」は1回の充電での航続距離は315マイル(約507km)。価格は6万0990ドル(約652万円)。ロングレンジ・グレードは1回の充電での航続は316マイル(約509km)、価格は5万2990ドル(約567万円)。300万円台のModel3より大分割高だ。


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